ティアーズ・オブ・ザ・サン
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ティアーズ・オブ・ザ・サン (2003)
TEARS OF THE SUN
 映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン (2003) TEARS OF THE SUN 』を紹介します。

 映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の主なスタッフ
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』のスタッフとキャスト
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の結末
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』のポスター、予告編および映画データ
ティアーズ・オブ・ザ・サン
ティアーズ・オブ・ザ・サン

Links:  Official Web Site
Trailers:  Quick Time21.9Mb
Download:  QuickTime
上映時間 Runtime: 1:58
製作国 Country: アメリカ USA
製作会社
Production Company:
Cheyenne Enterprises [us]
Michael Lobell Productions [us]
Revolution Studios [us]
全米配給会社 Distributer: Columbia Pictures [us]
Sony Pictures Entertainment [us]
全米初公開 Release Date: 2003/03/07
日本初公開 R. D. in Japan: 2003/秋 予定
日本公開情報 : ブエナビスタ
ジャンル Genre: ドラマ/アクション/サスペンスDrama / Action / Thriller
MPAA Rating 指定: Rated R for strong war violence, some brutality and language.
日本語公式サイト
http://www.movies.co.jp/tears/index.html
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の解説

 映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン (2003) TEARS OF THE SUN 』のキャッチコピーは、「"命令違反"それでもあなたたちを守りたかった。」
 過去 23 年間任務成功率 100 %を誇っていた非情な大尉(ブルース・ウィリス)が、内戦下のナイジェリアを舞台に、女医(モニカ・ベルッチ)の献身的な姿から、徐々に人間性を取り戻していく。映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』は、軍に背いてまで自分の良心に従い、決死の救出作戦を敢行した男の勇気と、愛を超えた信頼の絆を描いた感動の人間ドラマである。

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■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN 』の主なスタッフ

○『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』の監督は、『 トレーニング デイ (2001) TRAINING DAY 』 で高い評価を受けたアントワーン・フークワ。デンゼル・ワシントン Denzel Washington がその映画でアカデミー主演男優賞を受けている。

○『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』の製作のイアン・ブライスは
スパイダーマン (2002) SPIDER-MAN

○『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』の製作総指揮のジョー・ロスは
アメリカン・スウィートハート (2001) AMERICA'S SWEETHEARTS
パンチドランク・ラブ (2002) PUNCH-DRUNK LOVE
チャーリーと14人のキッズ (2003) DADDY DAY CARE
ハリウッド的殺人事件 (2003) HOLLYWOOD HOMICIDE 』等に携わる実力者である。
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【『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』のスタッフとキャスト】
監督: アントワーン・フークア Antoine Fuqua (Directed by)
製作: イアン・ブライス Ian Bryce (producer)
    マイク・ロベル Mike Lobell (producer)
    アーノルド・リフキン Arnold Rifkin (producer)
    ステファン・J・イーズ Stephen J. Eads (associate producer)
    ハイディ・フュージマン Heidi Fugeman (associate producer)
    キャシー・シュルマン Cathy Schulman (associate producer)
    スティーヴン・P・シータ Steven P. Saeta (co-producer)
製作総指揮: ジョー・ロス Joe Roth (executive producer)
脚本: アレックス・ラスカー Alex Lasker (written by)
    パトリック・シリロ Patrick Cirillo (written by)
撮影: マウロ・フィオーレ Mauro Fiore (Cinematography by)
    キース・ソロモン Keith Solomon (additional photography)
編集: コンラッド・バフ四世 Conrad Buff IV (Film Editing by)
配役: メアリー・ヴァーニュー Mary Vernieu (Casting by)
音楽: ハンス・ジマー Hans Zimmer (Original Music by)
    ジェームズ・マイケル・ドゥーリー James Michael Dooley (additional music)
    リサ・ジェラード Lisa Gerrard (Composer)
    スティーヴ・ジャブロンスキー Steve Jablonsky (additional music)
    メル・ウェッセン Mel Wesson (ambient music)

出演: ブルース・ウィリス Bruce Willis ウォーターズ大尉 Lt. A.K. Waters
    モニカ・ベルッチ Monica Bellucci 女医リーナ・ケンドリックス Dr. Lena Fiore Kendricks
    コール・ハウザー Cole Hauser ジェームズ・アトキンズ James 'Red' Atkins
    イーモン・ウォーカー Eamonn Walker エリス・ペティグルー Ellis 'Zee' Pettigrew
    ジョニー・メスナー Johnny Messner ケリー・レイク Kelly Lake
    ニック・チンランド Nick Chinlund マイケル・スロウェンスキー Michael 'Slo' Slowenski
    チャールズ・イングラム Charles Ingram デミトリアス・オーウェンズ Demetrius 'Silk' Owens
    ポール・フランシス Paul Francis ダニー・ケリー Danny 'Doc' Kelley
    チャド・スミス Chad Smith ジェイソン・マブリー Jason 'Flea' Mabry
    トム・スケリット Tom Skerritt ビル・ローズ海軍大佐 Captain Bill Rhodes
    マリック・ボウエンズ Malick Bowens アイドリス・サディック大佐 Colonel Idris Sadick
    アコースア・ブシア Akosua Busia ペイシェンス Patience
    サミ・ロティビ Sammi Rotibi アーサー・アズカ Arthur Azuka
    ジミー・ジャン・ルイ Jimmy Jean-Louis ギデオン Gideon
    フィオヌラ・フラナガン Fionnula Flanagan 修道女グレイス Sister Grace

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ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第01段落】  <ブルース・ウィリス主演最新作の「ティアーズ・オブ・ザ・サン」は、内戦下のナイジェリアを舞台に、軍に背いてまで自分の良心に従い、決死の救出作戦を敢行した男の勇気と、愛を超えた信頼の絆を描いた感動の人間ドラマである。映画のキャッチコピーは「”命令違反”それでもあなたたちを守りたかった。」「国境まで60キロ、1人の女医、28人の難民、そして、彼らを包囲する300人を超える敵、味方からも見放された孤立無援の中、ウォーターズ大尉が選んだ道、それは”命令違反”だった。
 
【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第02段落】  日本語公式サイトの予告編を観ると、<アメリカ海軍特殊部隊、部下は7人のみ、過去23年間任務成功率100%を誇っていた。私にとって重要なことは任務の遂行である。>とナレーションが始まる。「女医リーナ・ケンドリックスを救出せよ」という指令に従って、ウォーターズ大尉率いる特殊部隊が救出行動を起こす。しかし、1人の女医が任務の遂行に大きく影響する。ウォーターズ大尉は軍の命令無視して、特殊部隊は難民を救うため、ヘリコプターを引き返す。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第03段落】  「俺たちは死ぬかもしれない。」とウォーターズ大尉。「でも私はあなたに従います。」「難民を置き去りなど...」「彼らは”荷物”じゃない」「置いて行かないで」と部下達がそれぞれ言う。
 彼らが、どのようにして任務を成功させるのか。>

 以上は、幸の鑑賞する前に幸の「2003年観たい度」映画リストにアップしたテキストです。以下に「テキストによる映画の再現」として「読む映画試写会」ファイルとしてラインナップします。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第04段落】  アフリカの太鼓のリズムと民衆の怒声のするBGM。ここは 2002 年のナイジェリアのラゴス Lagos, Nigeria <ラゴス━ n. ナイジェリア南西部の港市で旧首都(EXCEED英和辞典より)>。非常事態が起こっている模様だ。銃を手にした軍隊が一般市民を牽制している実際のニュースのようなフィルムが映り、クーデターが起こったという報道がなされる。ナイジェリア南東部に多いキリスト教徒 Christian で大部分占める民主政治が、サミュエル・アズカ大統領 President Samuel Azuka の下で行われてきたが、クーデターが起こり、民主政治は崩壊された。反乱側は、独裁者ムスターファ・ヤクビ将軍 General Mustafa Yakubu 率いる北部イスラム教徒 Muslim の軍である。大統領一族は死刑執行され、ナイジェリアは深刻な内戦状態に陥っている。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第05段落】  ナイジェリアにはまだアメリカ人が残っており、このままでは彼らの生命の危機がある。何しろ反乱軍は異教徒を見ればすぐに殺しかねないからだ。そこで、空母ハリー・トルーマン Harry Truman のビル・ローズ海軍大佐(トム・スケリット)はアメリカ海軍特殊部隊 Navy SEAL (
G.I.ジェーン (1997) G.I. JANE 』参照)の精鋭、ウォーターズ大尉(ブルース・ウィリス)にある指令を与える。ウォーターズ大尉は過去 23 年間、任務成功率 100% を誇る男だから、この男に任せれば指示通り、どんな事でもやり遂げるのを確信しているからだ。ウォーターズ大尉はベトナム戦争 Vietnam War のサイゴン陥落 Fall of Saigonと共に、感情を殺した、機械のような非情な人間になっている。こういうパターンは近年の映画
閉ざされた森 (2003) BASIC 』等でもよく描かれる。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第06段落】  ブルース・ウィリス(
マーシャル・ロー (1998) THE SIEGE
シックス・センス (1999) THE SIXTH SENSE
アンブレイカブル (2000) UNBREAKABLE
バンディッツ (2001) BANDITS
チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE 』等に出演)は、こういう役柄にまさにうってつけだ。『 ダイ・ハード (1988) DIE HARD 』に代表される、 "世界を救う"ヒーローのタイプや激しいアクションの映画はもう出ないと 2001 年に彼は宣言している。また、映画以外でも、「♪ラストダンスをあなたと Save The Last Dance For Me 」を軽やかに歌っているのを見たことがある。今でも耳に聞こえ、目にも映るほど、楽しげに感じよく歌っているのが印象的だった。才能のある人は、こんなふうに俳優業も、作曲も歌手といった音楽面もこなせるのだなぁ。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第07段落】  音楽と言えば、この映画の音楽担当ハンス・ジマーは
レインマン (1988) RAIN MAN
シン・レッド・ライン (1998) THE THIN RED LINE
グラディエーター (2000) GLADIATOR
M:I−2 (2000) MISSION: IMPOSSIBLE 2/M:I-2
ハンニバル (2001) HANNIBAL
スピリット (2002) SPIRIT: STALLION OF THE CIMARRON
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (2003) PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL
ラスト・サムライ (2003) THE LAST SAMURAI 』等という驚異のメジャー作品を盛り上げている優れた人材だ。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第08段落】  さて、指令とは、「女医リーナ・ケンドリックスを救出せよ。」 具体的には、ジャングルの奥に滞在して医療活動をしている女医と、カトリックのミッション(伝道団)で彼女と一緒にいる神父と修道女二人を救助せよとの指令だ。ウォーターズ大尉の Navy SEAL の部下は:ケリー・レイク(ジョニー・メスナー:
クリスティーナの好きなコト (2002) THE SWEETEST THING 』等に出演)、愛称レッドのジェームズ・アトキンズ(コール・ハウザー:
ワイルド・スピードX2 (2003) 2 FAST 2 FURIOUS 』等に出演)、愛称ジーのエリス・ペティグルー(イーモン・ウォーカー)、愛称スローのマイケル・スロウェンスキー(ニック・チンランド:
ビロウ (2002) BELOW 』等に出演)、愛称シルクのデミトリアス・オーウェンズ(チャールズ・イングラム)、愛称ドックのダニー・ケリー(ポール・フランシス:
パール・ハーバー (2001) PEARL HARBOR 』等に出演)、愛称フリーのジェイソン・マブリー(チャド・スミス)の七人である。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第09段落】  パラシュートでアフリカ奥地のジャングルに降下したウォーターズ大尉と七人の部隊は、蒸し暑くて鬱蒼(うっそう)とした密林を進む。そして、救出すべき女医と、伝道団三人(修道女グレイス役のフィオヌラ・フラナガンは
ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密 (2002) DIVINE SECRETS OF THE YA-YA SISTERHOOD 』等に出演)の所に辿り付いた。女医リーナ・フィオーレ・ケンドリックス役は"イタリアの宝石"モニカ・ベルッチである。この映画でも、ケンドリックス女医はベルッチ本人と同じイタリア人という設定で、アメリカ人と結婚したからアメリカ人扱いになって、米国の部隊が救いに行くという話になっているわけだ。「国境なき医師団 Doctors Without Borders physician 」として辺地で医療活動に携わっている内に、内戦に遭遇してしまったのだ。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第10段落】  モニカ・ベルッチは
マレーナ (2000) MALENA
ジェヴォーダンの獣 (2001) LE PACTE DES LOUPS (仏題) / BROTHERHOOD OF THE WOLF (米題) 』
ミッション:クレオパトラ (2002) ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRE (仏題) / ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRA (米題) 』
マトリックス リローデッド (2003) THE MATRIX RELOADED 』
マトリックス レボリューションズ (2003) THE MATRIX REVOLUTIONS 』等、幸はその美しさに溜息をついている。この『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』でも綺麗な彼女が観られるのだろうと期待して観た。でも、先に言ってしまえば、これはあくまでも戦争映画であるので、そういうモニカ・ベルッチは観ることが出来ないデスヨ。暑くて暗くてジメジメして危険な密林では、涼しい顔をして優雅な格好も華麗なメイクも出来るわけないのは当然だ。だから、折角の配役(メアリー・ヴァーニュー:
NARC ナーク (2002) NARC
デュースワイルド (2002) DEUCES WILD
スクービー・ドゥー (2002) SCOOBY-DOO
ナショナル・セキュリティ (2003) NATIONAL SECURITY 』等)も、モニカ・ベルッチの美の極致を生かせずに、もったいないことをしたかも。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第11段落】  ケンドリックス女医はこのジャングルの奥地で、病気と怪我の難民を診ている。ウォーターズ大尉とその部隊が到着して、彼女をそこから脱出させようとすると、何と彼女は拒否するのだった。 28 人の難民を一緒に連れて行ってくれなければ、自分だけ去ることはできないと。そんな難民まで救出するとの指令は受けていないので、勿論ウォーターズ大尉は当惑する。アイドリス・サディック大佐は、難民は大変な負担になるので関知しないように言ってくる。しかし、ウォーターズ大尉は女医の強硬な姿勢に負けて、自力で歩ける者だけを女医と一緒に救出するということにした。なお、歩けない病人・怪我人については、伝道ミッションの三人と共に残ることになる。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第12段落】  そうしてウォーターズ大尉の部隊は、女医や難民の一部を連れて徒歩で救出地点まで進んだ。この歩ける難民の中には、村人の若い女性ペイシェンス(アコースア・ブシア:TV『ER 緊急救命室 (1994〜1995) ER 』にも出演)、アーサー・アズカ(サミ・ロティビ)、ギデオン(ジミー・ジャン・ルイ:
ボーン・アイデンティティー (2002) THE BOURNE IDENTITY
ハリウッド的殺人事件 (2003) HOLLYWOOD HOMICIDE 』等に出演)などがいる。その間、じわじわと反乱軍のゲリラの残虐な目が執拗に彼らを追っている。その理由が解った。アーサー・アズカは、倒された政権のアズカ大統領の一族で唯一の生存者だからなのだ。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第13段落】  救出地点に着くと、実際に救出しようとするのはケンドリックス女医だけだとウォーターズ大尉は告げる。難民を置いてきぼりにすると分かった女医は憤慨して、大尉に抗議する。しかし非情な軍務が身に染み付いているウォーターズ大尉は、空母まで女医だけを移送しようとするが、その時、眼下で、伝道ミッションの所に残留した人達が反乱軍に大虐殺されているのを目撃した。ここでウォーターズ大尉はこれまでの非情な心から変化が起こる。軍の命令を無視して、大尉と特殊部隊は難民を救うため、ヘリコプターを引き返すのだ。「俺たちは死ぬかもしれない。」とウォーターズ大尉。「でも私はあなたに従います。」「難民を置き去りなど...。」「彼らは"荷物"じゃない。」「置いて行かないで。」と部下達がそれぞれ言う。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第14段落】  難民を残してきた所に戻り、救いたいが、ヘリコプターに乗せられるのは僅かな人数だ。だから、難民をカメルーン Cameroon 国境の避難所まで送ってあげなければならない。難民の一人ギデオンは、しかもスパイだった。困難が彼らを待ち受ける。彼らが、どのようにして任務を成功させるのか。女医は、難民の命は? 大尉と部下たちは無事に生還できるのか。どんどんクライマックスになっていく。ドキドキさせる編集は、
13デイズ (2000) THIRTEEN DAYS
きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー (2002) ANTWONE FISHER 』のコンラッド・バフ四世。兵士の心境が人間的に描かれ、戦争ものでも
ウインドトーカーズ (2002) WINDTALKERS 』ほど途中はそんなバトルの激しさは感じない。でも、やはりアメリカ映画だから、ラストの攻撃はもの凄い。こういうシーンを観ると、アメリカのイラク攻撃は、大義名分はどうであれ、実際の戦場はどんなに恐ろしくて過酷で残酷なのがと思うと、身の毛もよだつ。どんな場合でも人が人を殺戮するのは許されないことだ。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第15段落】  ところで、ナイジェリアの正式名は「ナイジェリア連邦共和国 Federal Republic of Nigeria 」といい、アフリカ随一の大国だ。地理的には、大西洋側の赤道直下にある広大なギニア湾 Gulf of Guinea に面している。アフリカで最も多量に石油が採れる国で、アフリカ唯一の石油輸出国機構 (OPEC) 加盟国である。イギリス植民地から 1960 年に独立し、新しい首都アブジャ Abuja は日本人の丹下健三氏の設計によるのだそうだ。素晴らしい!

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第16段落】  実際、 1993 年には、この映画と同様、クーデターが起こった。独裁体制を維持してきたサニ・アバチャ Sani Abacha 元首は、自分が「民選」大統領となるつもりで民政移管を進めていたが、 1998 年に急死してしまう。前国軍参謀長で後任のアブドゥルサラミ・アブバカール Abdulsalami A. Abubakar 元首は、民政移管のやり直しをした。そして 1999 年に大統領選挙が行われ、約 1 億 2000 万人の国民の総意を得て民主化された。その選挙で当選したオルセグン・オバサンジョ Olesegun Obasanjo 元元首は新大統領に就任して、「文民政府」が発足した。 2003 年 4 月 19 日に実施された大統領選挙でオバサンジョ氏は大統領に再選され、 5 月 29 日に就任宣誓を行って現在に至っている。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第17段落】  因みに、「シャイな幸の独り言」の「乗っていかない?(2002年6月29日土曜日号)」で、カナナスキスで開かれた先進8カ国首脳会議(G8)の記事を書いてある。その中に2枚の写真を掲載してあるが、記事下方の写真には、アルジェリアのアブデルアジス・ブーデフリカ大統領、セネガルのアブドゥラエ・ワッド大統領、南アフリカのターボ・ムベキ大統領、ナイジェリアのオルセグン・オバサンジョ大統領とコフィ・アナン(Kofi Annan)国連事務総長、 欧州連合(EU)代表のホセ・マリア・アスナール・ロペス(Jose Maria Aznar Lopez)スペイン首相、ロマーノ・プローディ(Romano Prodi) EU委員長が加わった 15 人の写真をご覧下さい。 前方中央に民族衣装で出席されている人が「オバサンジョ氏」です。

【ティアーズ・オブ・ザ・サン 第18段落】  このように、民主化とかクーデターとかいう用語が比較的新しい年に見られるように、ナイジェリアは安定しているとはまだ言えないらしい。議会との対立、諸勢力の反発、民族・宗教の対立、治安悪化などに悩んでいるそうだ。だからこの映画も、 2002 年という近年の舞台でこういう内戦が起こった想定で作られたのだろう。それにしても、ロケは一部ロサンゼルス Los Angeles で、大部分がハワイのオアフ島 Oahu, Hawaii である。知らなかったら本当にアフリカのジャングルだと思ってしまう。映画は魔術師だなぁ。
ブルークラッシュ (2002) BLUE CRUSH 』も
パンチドランク・ラブ (2002) PUNCH-DRUNK LOVE 』も
ウインドトーカーズ (2002) WINDTALKERS 』もオアフ島で撮影されている。サーフィンの大波も、パイナップルのパンチも、密林での戦争も、ハワイならどれでもOKだ。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず6747文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      ティアーズ・オブ・ザ・サン 公式サイト(英語版)
       http://www.sonypictures.com/movies/tearsofthesun/
      外務省ホームページ
      http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nigeria/data.html
      ナイジェリア連邦共和国
      http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/wc2002/country/5.html

いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年08月11日の時点で[ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE.
■映画『 ティアーズ・オブ・ザ・サン 』の更新記録
2003/08/11新規: ファイル作成
2004/12/24更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/10/06更新: ◆追記
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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