ステージ・ビューティー STAGE BEAUTY | |||||||||||||||||||||||||
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ステージ・ビューティー (原題) (2004) | |||||||||||||||||||||||||
STAGE BEAUTY | |||||||||||||||||||||||||
映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004)
STAGE BEAUTY 』を紹介します。映画『
ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE
BEAUTY 』は 2004/10/10 の時点で邦題が分からないので「ステージ・ビューティー」としておく。 映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』を以下に目次的に紹介する。 ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』のポスター、予告編および映画データ ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』の解説 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。 ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』の主なスタッフ ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』の主なキャスト ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』のあらすじ ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』のスタッフとキャスト ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』の<もっと詳しく> <もっと詳しく>は映画『 ステージ・ビューティー (原題) 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』の更新記録 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え) |
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幸の観たい度: 8つ星 | |||||||||||||||||||||||||
■映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』のポスター、予告編および映画データ | |||||||||||||||||||||||||
ステージ・ビューティー STAGE BEAUTY
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●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com. Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc. |
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■映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004)
STAGE BEAUTY 』の解説 映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』は、まだ女性が舞台に上がることを禁じられていた 17 世紀イギリスで女形の美青年俳優と初期の舞台女優の実際のロマンスを基にした歴史劇。その 2 人の主役には、『 ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH 』の息子役が記憶に新しいビリー・クラダップと、子役から着々とステップアップしてきた女優クレア・デインズ(『 ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET 』等)。説得力のある主演のアメリカ人俳優の脇には、ルパート・エヴェレット、トム・ウィルキンソン等のイギリスの実力派俳優がズラリと出演。『 アイリス (2001) IRIS 』等で究極の愛の形を描く英国人監督リチャード・エアが、これまた究極な微妙な性別の愛を表現する。 ▲TOPへ ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』の主なスタッフ ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』監督&製作総指揮: リチャード・エア 『 アイリス (2001) IRIS 』 『THE ASSUMPTION (2005) 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』製作: ロバート・デ・ニーロ 『 ゴッドファーザーPART II (1974) THE GODFATHER: PART II 』< 1975 年アカデミー助演男優賞受賞> 『 タクシードライバー (1976) TAXI DRIVER 』< 1977 年アカデミー主演男優賞ノミネート> 『 ディア・ハンター (1978) THE DEER HUNTER 』< 1979 年アカデミー主演男優賞ノミネート> 『 レイジング・ブル (1980) RAGING BULL 』< 1981 年アカデミー主演男優賞受賞> 『 未来世紀ブラジル (1985) BRAZIL 』 『 レナードの朝 (1990) AWAKENINGS 』< 1991 年アカデミー主演男優賞ノミネート> 『 ケープ・フィアー (1991) CAPE FEAR 』< 1992 年アカデミー主演男優賞ノミネート> 『 RONIN (1998) RONIN 』 『 アナライズ・ユー (2002) ANALYZE THAT 』 『 シャーク・テイル (2004) SHARK TALE 』 『 ミート・ザ・ペアレンツ2 (2004) MEET THE FOCKERS 』 『 ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ (2005) HIDE AND SEEK 』等に出演 『 アバウト・ア・ボーイ (2002) ABOUT A BOY 』等で製作 ○製作: ハーディ・ジャスティス 『 アバウト・ア・ボーイ (2002) ABOUT A BOY 』(co-producer)等 ○製作: ジェーン・ローゼンタール 『 アバウト・ア・ボーイ (2002) ABOUT A BOY 』 『 アナライズ・ユー (2002) ANALYZE THAT 』 プロデューサーのジェーン・ローゼンタールは、ロバート・デ・ニーロと共に、インディペンデント系映画製作の中心地であるニューヨーク市のトライベッカに立ち上げた映画製作会社トライベッカ・プロダクションズ Tribeca Productions の社長。(因みにロバート・デ・ニーロは、高級住宅地化が進むダウンタウンにあるトライベッカ地区に約 20 年住んでいるらしい。)トライベッカ・プロダクションズ主催のトライベッカ映画祭 Tribeca Film Festival は、 2001 年 9 月 11 日後のマンハッタンを元気付けようと 2002 年に初めて開催された。本作『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』は 2004 年の出展作品だ。 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』製作総指揮: マイケル・クーン 『 ハッカビーズ (2004) I HEART HUCKABEES / I LOVE HUCKABEES 』 『 ファーゴ (1996) FARGO 』(special thanks) 『 ベティ・サイズモア (2000) NURSE BETTY 』(thanks) 『 悪霊喰 (2003) THE ORDER 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』製作総指揮: アミル・ジャコブ・マリン 『 パニッシャー (2004) THE PUNISHER 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』製作総指揮: ジェイムズ・D・スターン 『THE ASSUMPTION (2005) 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』音楽: ジョージ・フェントン 『 ガンジー (1982) GANDHI 』< 1983 年アカデミー作曲賞ノミネート> 『 遠い夜明け (1987) CRY FREEDOM 』< 1988 年アカデミー作曲賞&主題歌賞ノミネート> 『 危険な関係 (1988) DANGEROUS LIAISONS 』< 1989 年アカデミー作曲賞ノミネート> 『 フィッシャー・キング (1991) THE FISHER KING 』< 1992 年アカデミー作曲賞ノミネート> 『 娼婦ベロニカ (1998) DANGEROUS BEAUTY / A DESTINY OF HER OWN 』 『 エバー・アフター (1998) EVER AFTER 』 『 アンナと王様 (1999) ANNA AND THE KING 』 『 メラニーは行く! (2002) SWEET HOME ALABAMA 』 『 ディープ・ブルー (2003) DEEP BLUE 』 『 ジャスティス 闇の迷宮 (2003) IMAGINING ARGENTINA 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』撮影: アンドリュー・ダン 『 エバー・アフター (1998) EVER AFTER 』 『 ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK 』 『 モンテ・クリスト伯 (2002) THE COUNT OF MONTE CRISTO 』 『 メラニーは行く! (2002) SWEET HOME ALABAMA 』 『 ロイヤル・セブンティーン (2003) WHAT A GIRL WANTS 』 『 バレエ・カンパニー (2003) THE COMPANY 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』編集: タリク・アンウォー 『 アメリカン・ビューティー (1999) AMERICAN BEAUTY 』< 2000 年アカデミー編集賞ノミネート> 『 レオポルド・ブルームへの手紙 (2002) LEOPOLD BLOOM / LEO 』 『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』 ○『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』美術: ジム・クレイ 『 アバウト・ア・ボーイ (2002) ABOUT A BOY 』 『 ラブ・アクチュアリー (2003) LOVE ACTUALLY 』 ▲TOPへ ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』の主なキャスト ●ビリー・クラダップ as ネッド・キナストン 『 ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH 』 【ネッド・キナストン】 エドワード・“ネッド”・キナストン Edward "Ned" Kynaston は、 1660 年代ロンドンの演劇芸術において、女性の役を演じた最後で最良の青年俳優。サミュエル・ピープス Samuel Pepys の日記において、実在の俳優ネッド・キナストンは舞台でも私生活でも派手やかで才能があり、両性の魅力を備えていると書かれている。その日記が本作『 ステージ・ビューティー (原題) 』にインスピレーションを与えた。 美しい俳優であり、突飛なホモセクシュアルであり、金持ち連中のオモチャであったが、イギリス初の舞台女優の 1 人である恋人に傷つけられ、後に素晴らしい俳優であり、夫であり、父親となったという事実の断片が混ぜ合わされたネッド・キナストンは、映画プロデューサー達にとって魅力的な人物であった。 17 世紀の演劇界で、キナストンは女性役を演じて名を揚げた。中でも、シェイクスピア演劇の『オセロ( Othello )』〔※〕のヒロイン、デスデモーナ Desdemona のような役がハマリ役だったようだ。 〔※〕『オセロ』…シェークスピアの四大悲劇の一。1604年頃初演。ムーア人の将軍オセロは、部下のイアーゴの計略にかかって妻デズデモナの貞節を疑い殺すが、のちに真相を知り自ら死ぬ。<「大辞林」より> ●クレア・デインズ as マリア〔ネッドの衣装係でイギリス初の女優の 1 人〕 『 若草物語 (1994) LITTLE WOMEN 』 『 ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET 』 『 17歳の処方箋 (2002) IGBY GOES DOWN 』 『 めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』 『 IT'S ALL ABOUT LOVE (2003) 』 『 ターミネーター3 (2003) TERMINATOR 3: RISE OF THE MACHINES 』 ●ルパート・エヴェレット as チャールズ 2 世 『 理想の結婚 (1999) AN IDEAL HUSBAND 』 『 シュレック2 (2004) SHREK 2 』 【チャールズ 2 世】 (1630-1685) イギリス、スチュアート朝の王(在位 1660-1685)。チャールズ 1 世の次男。ピューリタン革命によりフランスへ亡命、 1660 年王政復古により帰国。ルイ 14 世と密約を結び旧教復活を企て、議会との対立を深め名誉革命の遠因をつくった。<「大辞林」より> ●トム・ウィルキンソン as トーマス・ベタートン〔劇場のオーナー兼役者〕 『 いつか晴れた日に (1995) SENSE AND SENSIBILITY 』 『 フル・モンティ (1997) THE FULL MONTY 』 『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』 『 パトリオット (2000) THE PATRIOT 』 『 イン・ザ・ベッドルーム (2001) IN THE BEDROOM 』< 2002 年アカデミー主演男優賞ノミネート> 『 真珠の耳飾りの少女 (2003) GIRL WITH A PEARL EARRING 』 『 イフ・オンリー (2004) IF ONLY 』 『 エターナル・サンシャイン (2004) ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND 』 『 バットマン ビギンズ (2005) BATMAN BEGINS 』 ●ベン・チャップリン as ジョージ・ヴィラーズ、バッキンガム公〔ネッドのパトロン〕 『 シン・レッド・ライン (1998) THE THIN RED LINE 』 ●ヒュー・ボネヴィル as サミュエル・ピープス 『 アイリス (2001) IRIS 』 【サミュエル・ピープス】 (1633-1703) イギリスの公務員で有名な日記作者。彼の日記は 17 世紀イギリスの歴史的資料でもあり、優れた文学でもある。日記の中には、浮気が妻に知られないようにと、暗号で書かれたものもあるらしい。 1653 年にケンブリッジ大学を卒業したピープスは、1656年に親戚のエドワード・モンタギュー卿のもとで職に就き、 1660 年には彼の秘書となった。その同じ年、ピープスは海軍で事務官として働く。 1668 年までに海軍事務官として出世し、かなりの土地を所有する。 1672 年、海軍本部の秘書となる。 1679 年に議員となるが、同年、海軍の秘密をフランスに売ったことで告発される。一時的にロンドン塔に拘束されたが、 1680 年に嫌疑が晴れて自由の身となる。 1684 年、海軍本部の秘書に再任され、英国学士院の院長となった。ウィリアム 3 世〔※〕の即位により、引退を余儀なくされた。 〔※〕ウィリアム 3 世… (1650-1702) イギリス国王(在位1689-1702)。オランダ総督を務め、ジェームズ二世の長女メアリ二世と結婚。名誉革命後のイギリス議会に招かれ、権利宣言を承認してメアリとともにイギリス王位につき、議会を尊重して立憲君主制の基礎をかためた。<「大辞林」より> ●リチャード・グリフィス as チャールズ・セッドリー卿〔好色貴族〕 『 炎のランナー (1981) CHARIOTS OF FIRE 』 『 スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW 』 『 ハリー・ポッターと賢者の石 (2001) HARRY POTTER AND THE SORCERER'S STONE / HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE 』 『 ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002) HARRY POTTER AND THE CHAMBER OF SECRETS 』 『 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (2004) HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN 』 ▲TOPへ ■映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』のあらすじ ※本作『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。 ▲TOPへ さて、映画『 ステージ・ビューティー (原題) STAGE BEAUTY 』のストーリー。 17 世紀のロンドン。ネッド・キナストン(ビリー・クラダップ)はイギリス劇壇の偉大なヒロイン達を演じて崇拝されている。今、ネッドは『オセロ』のデスデモーナとなり、ベタートン劇場で満場をうならせている。ネッドが熱愛する衣装方のマリア(クレア・デインズ)が舞台袖から忠実に見つめ、ネッドの台詞を声を出さずに口ずさんでいる。しかし、ネッドの俳優仲間達はネッドが死ぬ場面で激怒する。ネッドのファンからの雷のような賞賛が俳優達の最後の台詞をかき消す。 舞台のあと、騒がしいネッドの化粧室。オセロを演じていた劇場のオーナー、トーマス・ベタートン(トム・ウィルキンソン)が、スポットライトを独り占めしようとするネッドについて、日記作者サミュエル・ピープス(ヒュー・ボネヴィル)に不平を言っている。ネッドのお蔭でビジネスは順調、しかし、ベタートンは王からの意見に悩んでいる。時の王、チャールズ 2 世(ルパート・エヴェレット)はステージ上に新しくて意外なもの、驚きとより多くのコメディを望んでいた。ベタートンはシェイクスピア悲劇『オセロ』が王の気晴らしになんてなりそうもないと思う。 その間、ネッドは化粧室に来客を受け入れていた。一方、マリアはネッドの要求全てに応えるため仕事に精を出している。ネッドは 2 人の“優しい貴婦人たち”から馬車でハイド・パークを散策しようという誘いを受けた。その女性達は異性の服を着た有名人ネッドに性的な関心を抱いている。暗い馬車の中、 2 人はネッドをおだてて彼のペチコートの下に隠れているものを見せさせた。貴婦人達の好奇心は満たされた。ネッドと 2 人の貴婦人達は劇場の外で馬車を降りた。酔っ払ったチャールズ・セッドリー卿(リチャード・グリフィス)は、その可笑しな 3 人組を売春婦と間違って声をかける。ネッドが自分達の名誉を守れなかったので憤慨した女性達は、セッドリーのもとにネッドをおいたまま去ってしまった。ネッドの体を触り、彼が女性でないことを知った好色な貴族は驚いたが、思いとどまることはなかった。ネッドは好奇心を抑えられないセッドリーをはねつけ、劇場へと戻った。 ベタートン劇場でネッドはパトロンであり恋人であるバッキンガム公ヴィラーズ(ベン・チャップリン)と深夜の密会をする。その間、マリアはネッドの衣装の一つを取り、 Killigrew の コックピット酒場へ急いだ。彼女はそこでアングラ劇の『オセロ』にデスデモーナとして隠れて出演している。女性が舞台に現れることが禁じられていた 1660 年では女性が出演する『オセロ』はアングラなのだ。〔アカデミー賞作品『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』でも舞台が女人禁制だった時代が描かれている。〕二流の演技にも拘らず、マリアが女性であることで舞台は沸く。どこにでも出没するピープスも自らの日記に記録するためにそこにいた。 王チャールズが彼の若い情婦で女優志願のネル・グウィン(ゾーイ・タッパー)が演じるきわどい音楽演奏を楽しんだ後、王は宮殿に晩餐会の様々な客人を迎え入れた。ヴィラーズとネッド、セッドリーや町の人気者と同様に、 Killigrew の女優“マーガレット・ヒューズ夫人”がいる。マーガレット・ヒューズ夫人がマリアに他ならないことに気付いたネッドは、マリアの策略にショックを受けて怒る。王チャールズは喜んだ。ついに王がずっと探していた新しくて今までと違ったことがここに起こったのだから。 チャールズ 2 世は勅令を出し、すぐさま女性に舞台を開放した。チャールズ・セッドリーの庇護を受けたマリアは、ベタートン劇場による『オセロ』のエミリア役のオーディションを受けるように励まされる。最初、不本意なマリアだが意地悪な決定によりすぐに気持ちを変えた。ネッドはけしからぬ振る舞いをしており、少しばかり打ち負かされる必要があったからだ。ところが、マリアのオーディションは悲惨だった。マリアは演技ができない。ネッドに冷笑され、マリアはひどく不快な思いをする。ネッドは女と一緒に舞台に上がらないと表明。マリアはコックピット酒場のデスデモーナに戻る。マリアの屈辱を目撃し、女性蔑視のネッドに怒ったネルは、チャールズ 2 世にまた別の勅令を出すように説得する。その勅令とは、男性が女性を演じることを禁止するものだった。ネッドは即座に職にあぶれ、自分を見失う。その夜、暴漢がネッドを襲った。ネッドから拒絶されたことを恨んでいるセッドリーが報復するために雇った暴漢だった。公園に死体のように捨てられるネッド。 ネッドは活躍する場を失った。世界はすっかり変わってしまった。ヴィラーズはネッドのパトロンを辞め、女性と結婚することを計画している。マリアは Killigrew の女優。ネッドは王に勅令を取消すように懇願し、ネルに謝罪することを申し出る。しかし、王チャールズは全く取り合わなかった。その代わり王はネッドに『オセロ』の男役で男を演じるように激励する。宮殿において王チャールズ、ネル、マリアなどの観衆の前で、ネッドはムーア人オセロのスピーチの一つを試みるが、声は変わり、手首は弱々しい。窮地に陥ったネッドは挫折し、スピーチを続けられなかった。努力するネッドの姿を見たマリアの心は彼に注がれる。マリアは自分が大根役者であることに悩んでいた。最初にマリアの大ファンとなったピープスでさえ、別のところに注意が向いてしまっているほどなのだ。 落ちぶれたネッドが辿り着いた場所は、下品なバーのバーレスクショー〔ストリップを中心としたショー〕。ある晩、そこでマリアはネッドを見つけた。酔っ払っているネッドは以前の輝かしい自分のパロディをいい加減に演じている。ネッドが彼のスカートを引き剥ぐ前に、マリアはネッドを舞台から引き摺り下ろした。マリアは女主人にかなりの金額を手渡し、ネッドの“契約”を買い取る。マリアはネッドを田舎の宿屋に連れて行き、そこで優しく彼を気遣った。一緒にベッドに横たわり、 2 人は性別について語り合い、愛し合った。性的役割を切り替えながら、「今あなたは誰?」と 2 人で楽しむ。ところが、ネッドが女優としてのマリアの技量を侮辱せずにはいられなくなると、 2 人の愛情交換は急停止。マリアは涙ながらに外に飛び出した。 ・・・ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! べタートンは新しいデスデモーナを必要としている。しかし、自信を引き裂かれたマリアは、ベタートンからの最後の申し出を断った。ネルは、マリアが役について学ぶのを助けてくれるようにネッドに頼む。ネッドはベタートン劇場の共有権と交換に同意した。ネッドは見事にデスデモーナの演じ方をマリアに教え、そうすることで、自身がオセロを演じる力を得ていく。 『オセロ』の死の場面。ネッド演じるオセロがマリア演じるデスデモーナを窒息死させる。人々にはまるでネッドが本当にマリアを殺したかのように見えた。ついに、あたかも死んだように見えるマリアが最後の台詞で静まった劇場に興奮の渦を巻き起こす。エキサイトする観客の中には、チャールズ王とネルの姿もある。舞台裏や化粧室は成功を祝う人々でざわついている。しかし、センセーショナルなオセロとデスデモーナは見当たらない。舞台袖。マリアは 2 人の勝利に紅潮し、ネッドの熱烈なキスから身をよけて「今あなたは誰なの?」と尋ねた。ネッドが誠実に「わからない。」と答えると、マリアは笑った。 |
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【『 ステージ・ビューティー (原題) 』のスタッフとキャスト】 | |||||||||||||||||||||||||
監督: リチャード・エア Richard Eyre (Directed
by) 製作: ロバート・デ・ニーロ Robert De Niro (producer) ハーディ・ジャスティス Hardy Justice (producer) ジェーン・ローゼンタール Jane Rosenthal (producer) 製作総指揮: レイチェル・コーエン Rachel Cohen (executive producer) リチャード・エア Richard Eyre (executive producer) マイケル・クーン Michael Kuhn (executive producer) アミル・ジャコブ・マリン Amir Jacob Malin (executive producer) ジェイムズ・D・スターン James D. Stern (executive producer) 脚本: ジェフリー・ハッチャー Jeffrey Hatcher (play Compleat Female Stage Beauty)(screenplay) 音楽: ジョージ・フェントン George Fenton (Original Music by) 撮影: アンドリュー・ダン Andrew Dunn (Cinematography by) 編集: タリク・アンウォー Tariq Anwar (Film Editing by) 美術: ジム・クレイ Jim Clay (Production Design by) 衣装: ティム・ハトリー Tim Hatley (Costume Design by) 出演: ビリー・クラダップ Billy Crudup as Ned Kynaston クレア・デインズ Claire Danes as Maria ルパート・エヴェレット Rupert Everett as King Charles II トム・ウィルキンソン Tom Wilkinson as Thomas Betterton ベン・チャップリン Ben Chaplin as George Villiars, Duke of Buckingham ヒュー・ボネヴィル Hugh Bonneville as Samuel Pepys リチャード・グリフィス Richard Griffiths as Sir Charles Sedley エドワード・フォックス Edward Fox as Sir Edward Hyde ゾーイ・タッパー Zoe Tapper as Nell Gwynn マーク・レセレン Mark Letheren as Male Emilia/Dickie ▲TOPへ |
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<もっと詳しく> | |||||||||||||||||||||||||
ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。 |
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映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE BEAUTY 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。 参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com 公式サイト(英語版) http://www.stagebeautymovie.com/ |
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■映画『 ステージ・ビューティー (原題) (2004) STAGE
BEAUTY 』の更新記録 2004/10/10新規: ファイル作成 2005/02/25更新: ◆一部テキスト追記と書式変更 2005/05/04更新: ◆データ追加 2005/09/24更新: ◆データ追加 |
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幸田 幸 coda_sati@hotmail.com |
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