キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ＠映画の森てんこ森

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キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　(2003)

LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE

　映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　(2003) LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE 』をレヴュー紹介します。

　映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』のポスター、予告編および映画データ
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の解説
　ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の主なスタッフ
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』のスタッフとキャスト
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の＜もっと詳しく＞
　＜もっと詳しく＞は映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の「テキストによる映画の再現」レヴュー（あらすじとネタバレ）です。※ご注意：映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　(2003) LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE 』』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の結末
■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の更新記録

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幸の鑑賞評価：８つ星　

■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』のポスター、予告編および映画データ

キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ

Links:	Official Web Site
Trailers:	Quick Time4.6Mb Quick Time8.8Mb Quick Time19.3Mb

上映時間 Runtime：	1:35
製作国 Country：	アメリカ　USA
製作会社 Production Company：	Metro-Goldwyn-Mayer (MGM) [us] Marc Platt Productions [us] Type A Films [us]
全米配給会社 Distributer：	Metro-Goldwyn-Mayer (MGM) [us] Metro-Goldwyn-Mayer Distributing Corporation [us]
全米初公開 Release Date：	2003/07/02
日本初公開 R. D. in Japan：	2003/11/15　予定
日本公開情報：	ＦＯＸ
ジャンル Genre：	コメディ　Comedy
MPAA Rating 指定：	Rated PG-13 for some sex-related humor.
日本語公式サイト
http://www.foxjapan.com/movies/happymax/

●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.

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■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の解説

　映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　(2003) LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE 』は『キューティ・ブロンド (2001) LEGALLY BLONDE 』の第２弾。ブロンドの髪が目立ちすぎて無能に思われて奮起したエル・ウッズ（リース・ウィザースプーン）は映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』でどうするのか。『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』では、ハーバード・ロー・スクールも優等で卒業して、今は若き法律家になっている。彼女は前回も出演のルーク・ウィルソン扮するハンサムなフィアンセとの結婚式を控えている身なのだが、発奮してある問題に取り組む。それは化粧品の新製品開発上の動物実験の廃止運動。そもそも彼女の飼っている可愛いチワワの母犬も結婚式に招こうとして居場所を調べて判明した事実から。ワシントンＤＣの米国議会に掛け合って、新法案を制定させようと尽力する姿をコメディ・タッチで描く。だから『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』のポスターはチワワを連れて、ワシントンの国会議事堂が背景なのか！
　『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』では、
『ジャスト・マリッジ (2003) JUST MARRIED 』
『ブルース・オールマイティ　(2003) BRUCE ALMIGHTY 』等、最近話題の映画でも担当しているアブリル・ラヴィーンがＢＧで歌を聴かす。

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■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の主なスタッフ

　『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』は前作『キューティ・ブロンド』とはスタッフが大部分替わっている。

○『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の監督は
『 Kissingジェシカ (2001) KISSING JESSICA STEIN 』のチャールズ・ハーマン＝ワームフェルド、

○『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の原案は
『恋は邪魔者 (2003) DOWN WITH LOVE 』のエヴァ・アーラートとデニス・ドレイク、

○『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の製作は
『交渉人 (1998) THE NEGOTIATOR 』
『エージェント・コーディ　(2003) AGENT CODY BANKS 』のデヴィッド・ニックセイと
『ウインドトーカーズ (2002) WINDTALKERS 』のスティーヴン・トラクスラー。

○『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の音楽は
『ベティ・サイズモア (2000) NURSE BETTY 』
『ニューヨークの恋人 (2001) KATE & LEOPOLD 』
『アバウト・シュミット (2002) ABOUT SCHMIDT 』のロルフ・ケント、

○『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の配役は
『ドニー・ダーコ (2001) DONNIE DARKO 』
『ボーン・アイデンティティー (2002) THE BOURNE IDENTITY 』のジョセフ・ミドルトン、

○『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の製作デザインは
『ムーンライト・マイル (2002) MOONLIGHT MILE 』のミシー・スチュワートである。

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【『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』のスタッフとキャスト】

監督：チャールズ・ハーマン＝ワームフェルド　Charles Herman-Wurmfeld　(Directed by)
製作：デヴィッド・ニックセイ　David Nicksay　(producer)
　　　　マーク・プラット　Marc Platt　(producer)
　　　　ジェニファー・シンプソン　Jennifer Simpson　(co-producer)
　　　　スティーヴン・トラクスラー　Stephen Traxler　(co-producer)
製作総指揮：リース・ウィザースプーン　Reese Witherspoon　(executive producer)
キャラクター：アマンダ・ブラウン　Amanda Brown　(characters)
原案：エヴァ・アーラート　Eve Ahlert　(story)
　　　　デニス・ドレイク　Dennis Drake　(story)
　　　　ケイト・コンデル　Kate Kondell　(story)
脚本：ケイト・コンデル　Kate Kondell　(screenplay)
撮影：エリオット・デイヴィス　Elliot Davis　(Cinematography by)
編集：ピーター・テッシュナー　Peter Teschner (Film Editing by)
配役：ジョセフ・ミドルトン　Joseph Middleton (Casting by)
製作デザイン：ミシー・スチュワート　Missy Stewart (Production Design by)
音楽：ロルフ・ケント　Rolfe Kent　(Original Music by)
　　　　アブリル・ラヴィーン　Avril Lavigne (song "Nobody's Fool")

出演：リース・ウィザースプーン　Reese Witherspoon エル・ウッズ　Elle Woods
　　　　サリー・フィールド　Sally Field 代議士ヴィクトリア・ラッド女史　Rep. Victoria Rudd
　　　　ボブ・ニューハート　Bob Newhart シド・ポスト　Sid Post
　　　　ルーク・ウィルソン　Luke Wilson エメット・リッチモンド　Emmett Richmond
　　　　ジェニファー・クーリッジ　Jennifer Coolidge　ポーレット　Paulette
　　　　レジーナ・キング　Regina King グレイス・ロシター　Grace Rossiter
　　　　アラナ・ユーバック　Alanna Ubach　セリーナ・マッグワイア　Serena McGuire
　　　　ジェシカ・コーフィール　Jessica Cauffiel マーゴット　Margot
　　　　ブルース・マッギル　Bruce McGill スタンフォード・マークス　Stanford Marks
　　　　ダナ・アイヴィ　Dana Ivey　連邦議会議員リビー・ハウザー女史　Congresswoman Libby Hauser
　　　　メアリー・リン・ライスカブ　Mary Lynn Rajskub　リーナ・ジュリアーニ　Reena Giuliani
　　　　スタンレー・アンダーソン　Stanley Anderson　マイケル・ブレイン　Michael Blaine

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＜もっと詳しく＞

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
　私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　主人公エル・ウッズ役、及び製作総指揮のリース・ウィザースプーンは
『リトル★ニッキー (2000) LITTLE NICKY 』ではチョイ役、それが『キューティ・ブロンド』と
『メラニーは行く！ (2002) SWEET HOME ALABAMA 』あたりから大ブレイク。ハリウッドの大女優の仲間入りを果たし、ラブコメの女王として君臨するまでに踊り出た。ピープル誌の 2002 年度「最も美しい 50 人 the 50 Most Beautiful People by People Magazine 」に選ばれているから可愛いには違いないけど、 5' 2" （約 157 cm ）という身長の低さや「へ」の字形の口や歯並びの悪さからして（偉そうなこと言ってスミマセン！）、いわゆる「美女」の範疇には入らないと思うのに、それがアメリカ人には受けているのだ。整った美女ならいくらでもいるから、独特の個性のある方が求められているのだろう。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　リース・ウィザースプーンのメイク担当は
『シザーハンズ (1990) EDWARD SCISSORHANDS 』
『Ｇ.Ｉ.ジェーン (1997) G.I. JANE 』
『トゥルーマン・ショー (1998) THE TRUMAN SHOW 』でも実力を発揮しているブラッド・ワイダー Brad Wilder だ。今回の映画も、明るいブロンドの長髪の彼女を、ショッキングピンクのスーツに代表されるように、シーンごとに様々に変身させて、リース・ウィザースプーンのファッションや髪型に合わせたメイクを魅せてくれる。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　主人公エル・ウッズについては前作『キューティ・ブロンド』に書いたように、見事なブロンドの髪と明るくお茶目な性格から、オツムの悪い女の子と思われがち。でも実際は物凄い努力家で、頭脳明晰な、ハーバード・ロー・スクール Harvard Law School の卒業生。ハーバード大学は、コネチカット州 Connecticut のイェール大学 Yale University 、プリンストン大学 Princeton University 、サンフランシスコ San Francisco 郊外のカリフォルニア大学バークレー校 University of California Berkeley 、スタンフォード大学 Stanford University と並んで、アメリカの大学のトップ５と呼ばれている。こんな秀才さとルックスのアンバランスが、このコメディを成功させている要因の一つだろう。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　『キューティ・ブロンド/ハッピーMAX 』では、エル・ウッズは現在はボストン Boston の法律事務所で颯爽と働いている。最初のシーンは、そんなエルの可愛いアルバムを一ページごとにめくって、エルの幼い頃、ハーバードでの第一日、元カレ、飼い犬のチワワのブルーザー、フィアンセのエメット・リッチモンド、といった写真が紹介されていく。エルの友人はマーゴット（ジェシカ・コーフィール）やセリーナ・マッグワイア（アラナ・ユーバック）という陽気な女性達。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　エルの結婚式も近いのだ。お相手はハーバードで教鞭をとっているエメット・リッチモンド（ルーク・ウィルソン）。ルーク・ウィルソンは
『チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS 』
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001) THE ROYAL TENENBAUMS 』
『アダルト♂スクール　(2003) OLD SCHOOL 』
『チャーリーズ・エンジェル／フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE 』等に出演で、このごろ随分売れている俳優さんだ。お兄さんのオーウェン・ウィルソン Owen Wilson は、弟ルークの黒髪と対照的にブロンドで、
『シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON 』
『ズーランダー (2001) ZOOLANDER 』『アイ・スパイ (2002) I SPY 』
『アイ・スパイ　(2002) I SPY 』
『シャンハイ・ナイト (2003) SHANGHAI KNIGHTS 』
『ビッグ・バウンス　(2004) THE BIG BOUNCE 』等に出演の、俳優兄弟である。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　結婚式は、フェンウェイ・パーク Fenway Park という、ボストン・レッドソックス Boston Red Sox 本拠地の野球場のマウンドでしたいと言うエルだ。更に変わっているのは、ペットのチワワ Chihuahua の母犬も結婚式に招待すると言うこと。前作でも登場していた、ブルーザー Bruiser という可愛いチワワのワンちゃんがエルの最大の人生コンパニオンであり、結婚式には、ブルーザーは勿論、その母親も列席させたいという、かわいらしいというか突飛というか、ユニークな考えの持ち主なのだ。それで、行方のわからないそのチワワの母犬を私立探偵に調査してもらうことになった。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　調査で判明した場所をブルーザーと一緒に訪れたエルは、ショックを受ける。ブルーザーは母の臭いを感じ取って、広い会社の廊下を疾走し、ある所でワンワンとほえる。銅線入りの丸窓の向こうでは、チワワのブルーザーの母犬が化粧の実験台にされていた。エルが窓越しに、その犬を出してくれと言っても、お金を出して買うからと言っても、研究員に拒否されるだけ。ここでは動物達が化粧品の実験、例えば痒くならないか、かぶれないか、のテストをされているのだ。でも、救いは、全然残酷なシーンがないことだ。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　この会社はヴェルサーチ Versace というから、あのファッション界の超一流の所にいるのかとエルは思うと、それはV.E.R.S.A.C.E. と頭文字を連ねたものの読み方だった。即ち、Veterinary Experimentation Research Science And Critter Exploitation （獣医の実験研究科学および生き物開発）という施設に閉じ込められているのだった。エルがインターネットで早速調べると、「我が社では動物でメイキャップの検査をしますから、お客様は検査の必要ありません」と堂々と宣言している。社名はV.E.R.S.A.C.E. INC. C'est Magnifique Corporation という化粧会社だ。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　動物実験の題材は、近年の映画では
『２８日後... (2002) 28 DAYS LATER 』があるが、まるで別の味。あれは、猿に人間社会の暴動のヴィデオを見せ続けて、「凶暴さ」を脳に埋め込む事が発端となる映画だ。エルは化粧会社の動物実験に断固反対の姿勢をとり、自分の働く法律事務所の会議で発表してみる。ところが、上司のマイケル・ブレイン（スタンレー・アンダーソン：
『スパイダーマン (2002) SPIDER-MAN 』
『レッド・ドラゴン (2002) RED DRAGON 』等に出演）らは、ここは動物の権利をどうこうする場ではないと嘲笑う。エルが自分の信条と違う所では働きたくないと言うと、即、解雇。泣く彼女を、婚約者のエメットは慰める。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　ウェディング・ドレスの仮縫いの際に、布が適していないことから、それなら変えればいいというアイデアが閃く。法律を変えればいいのだ！こう決断したエルは、友人やフィアンセに盛大に見送られて、ボストンからワシントンＤＣ Washington D. C. に車で向かう。車は、水色のアウディ Audi の２シーターのスポーツカー。ナンバープレートは、ブロンドの彼女に合わせてＭＺ BLOND となっている。エルは、米国の星条旗のような服装に身を包み、チワワのブルーザーも同様な格好。７月４日（独立記念日）みたいな服だね、と言われながら、颯爽と出発した。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　ボストン・ワシントンＤＣ間の距離は 450 マイル（約 720 km ）。暫く走って、首都ワシントンの特徴的な建造物が映し出される。
『１３デイズ (2000) THIRTEEN DAYS 』
『 PLANET OF THE APES　猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES 』
『マイノリティ・リポート (2002) MINORITY REPORT 』等で少し登場するが、こういった観光名所はこのごろの映画ではあまり登場しないから、久しぶりって感じ。国会議事堂（連邦政府議会議事堂） Capitol 、ホワイトハウス White House 、ジェファーソン記念堂 Thomas Jefferson Memorial 、ワシントン記念碑 Washington Monument 、ポトマック河畔 Potomac River という典型的なワシントン名所が次々に映る。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　エルは、フィアンセのエメットが段取りしてくれた高級アパートメントに到着する。仕事は、ここワシントンＤＣでは、エルの大学の女子社交クラブ、デルタ・ヌウ Delta Nu の先輩である代議士ヴィクトリア・ラッド女史（サリー・フィールド：
『フォレスト・ガンプ／一期一会 (1994) FORREST GUMP 』等に出演）の議員事務所で働かせてもらうことになっている。そこで、初出勤の日、何を着ていこうかとワードローブをかき回して決めたのが、このポスターの、ショッキングピンクのスーツだ。職場に着くと、バービー人形みたい、と声が聞かれるほど、これは中途半端じゃない、派手～な服装だ。チワワのブルーザーも出勤にお供で、いつも主人のエルと同じファッションのドレスをまとっている。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　職場のスタッフは、主任がグレイス・ロシター（レジーナ・キング：
『チャーリーと１４人のキッズ　(2003) DADDY DAY CARE 』等に出演）で、同僚となるのが、リーナ・ジュリアーニ（メアリー・リン・ライスカブ：
『マグノリア (1999) MAGNOLIA 』
『パンチドランク・ラブ (2002) PUNCH-DRUNK LOVE 』等に出演）やティモシー・マッギン（Ｊバートン）といった若手である。リーナはこの初めの頃は地味でくすんでいるが、エルに刺激されて段々魅力的に変身していく。それで、ティモシーという同僚の男性の目に留まるようになっていくエピソードも出てくる。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　エルは議会の「エネルギーと商業委員会 Committee of Energy & Commerce 」のヒアリングに参加し、早速、動物実験の廃止を訴えるが、議長のリビー・ハウザー女史（ダナ・アイヴィ：
『トゥー・ウィークス・ノーティス (2002) TWO WEEKS NOTICE 』等に出演）に、場違いな発言を叱られる。シュンとしてアパートに帰ったエルを、初老のドアマンのシド・ポスト（ボブ・ニューハート）が慰めてくれる。このドアマンは、仕事柄、地位の高い人物の言動を間近に見るので、情報の入手が得意なのだ。彼はエルを近所の犬の公園 Jefferson Dog Park に案内して、何かと彼女の相談役になってくれる。犬の散歩は、エルは勿論、自分の犬のブルーザーであるが、ドアマンのシドは、入居者の飼っている犬を頼まれて散歩に連れてきているようだ。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　シドのアドヴァイスのお蔭で、エルは法案の通し方の書物を何冊も買って読んで研究する。また、先ほどの議会で議長をしていた連邦議会議員のリビー・ハウザー女史が、エルと同じデルタ・ヌウの社交クラブ所属だったことが分かり、二人は意気投合する。更に、ドッグパークで、ロットワイラー Rottweiler という精悍な大型犬を散歩させている中年の男性スタンフォード・マークス（ブルース・マッギル：
『愛しのローズマリー (2001) SHALLOW HAL 』
『アリ (2001) ALI 』
『トータル・フィアーズ (2002) THE SUM OF ALL FEARS 』等に出演）とも知り合った。このロットワイラーとチワワのブルーザーは、オス同士なのにいやに仲がいいと思ったら、専門家に見てもらったらゲイだと分かって、スタンフォード（略してスタン）とエルは親近感が沸く。実はスタンは議会の保守党員なのであった。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　下院でエルはヒアリングをする。そして一回目のプレゼンテーションは上手くいかない。それに、エルが働いている事務所の代議士ヴィクトリア・ラッド女史は、当初はエルに味方だったが、エルの法案に対する考えを変えると伝えてくる。困ってしまうエルだが、化粧品の動物実験のことを身近に感じられるようなトークをして、遂に、この議長をしていたスタンに太鼓判をもらうことに成功した。化粧品会社はそんなことをしてはいけない、と明言してくれたのだ。なお、エルが奔走している、化粧品会社の動物実験反対という法案は、飼い犬の名を借りて「ブルーザー法案 Bruiser's Bill 」と名付けている。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　ヴィクトリア・ラッド女史は、遂に、後援者関係等の複雑な関係で、エルの法案支持を取下げると言ってくる。事務所の主任のグレイスも味方になってくれない。夜遅く、エルは孤独に、リンカーン記念堂 Lincoln Memorial にやってきて、巨大な彫像のリンカーン大統領に向かって訴えていた。そこに、事務所の同僚達が来て元気づけ、法案を通過させるには、議会の 218 の署名が必要なのだと教えてくれる。ヴィクトリア・ラッド女史の事務所では、グレイス以外は辞職して、みんなエルの助けになる。それも、辞める事前に通告もしないで（
『トゥー・ウィークス・ノーティス』参照）。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　故郷からも強い助っ人たちがやって来る。前回でも大きな役だった、美容師のポーレット（ジェニファー・クーリッジ：『ズーランダー』等に出演）やセリーナやマーゴットも駆けつける。そして、ロサンゼルスのデルタ・ヌウ本部 Delta Nu Head Chapter Los Angeles に電話連絡して、学友ネットワークにどんどん連絡してもらえる。そうやって、大小色々な種類の犬たちを連れた女性達がワシントンにバスを連ねて押し寄せる。ニュースでは、それを「ワシントン午前８時デルタ・ヌウの侵略 Invasion of the Delta Nus Washington D. C. 0800 hours 」と大々的に茶化して報道した。そして彼女らは犬を連れて、ワシントンの大通りを「ブルーザー法案」支持のデモ行進 The Million Dog March をするのだ。いかにも明るくてアメリカの映画。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　218 まであと 15 票となった。これまでエルに対して否定的だった事務所のグレイスはアフリカ系アメリカ人で、ブロンド娘のエルとは、そういう身体的な隔たりで感情的に一体化できなかったらしい。このころから、グレイスは徐々にエルの内面が理解できてきて、最後にはソフトになっていく。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
　ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　教育に関する特別合同集会 Special Joint Session on Education の場で、エルの最後の力を尽くしたスピーチが臨席の議員達の胸に響く。拍手喝采になって、 218 票を遂に獲得することができた。「ブルーザー法案」が認められた瞬間だった。V.E.R.S.A.C.E. 社からは、実験台にされていた何十頭もの犬やアヒルたちが解放される。ブルーザーの母犬のチワワは、自分自身の犬のいなかったドアマンのシドが貰い受けて、大切に飼う事になった。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　さて、エルの結婚話だが、美容師のポーレットの夫が、フェンウェイ・パークの本塁をワシントンＤＣに配送してくれた。そして、エメットとエルは皆に祝福されて挙式。花嫁のブーケは、事務所の同僚リーナに向けて投げられた。リーナは顔を赤らめて、同僚ティモシーにプロポーズを今夜する決心をする。こうして、みんなハッピーエンド。それにしても、ルーク・ウィルソンの出番は随分少なかったなぁ。リース・ウィザースプーンの表情豊かな、ブリッ子ぶりの芝居が他を圧倒したと言っていいだろう。

【キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ　第0段落】　　まるで動く人形を見ているような錯覚を覚える彼女の演技はプロに徹している。こんな風に彼女の演技スタイルを創り上げたからこそ、ジュリア・ロバーツ Julia Roberts 級のギャラを稼げる女優のステイタスを確保したのだ。因みに、『キューティ・ブロンド』では $2,500,000 （＄１＝￥ 120 換算で約３億円）、『メラニーは行く！』では $5,000,000 （約６億円）、それがこの『キューティ・ブロンド２』では $15,000,000 （約 18 億円）と跳ね上がっている。これはジュリア・ロバーツの
『アメリカン・スウィートハート (2001) AMERICA'S SWEETHEARTS 』のギャラと同じ。ジュリア・ロバーツの
『モナリザ・スマイル　(2003) MONA LISA SMILE 』では $25,000,000 （約 30 億円）だから、きっとリース・ウィザースプーンは、妻として母としての生活と両立させた上昇志向で、ますます頑張るのだろうナ。

以上。
＜もっと詳しく＞からスペースを含まず７３７０文字／文責：幸田幸

参考資料：「映画の森てんこ森」映画タイトル集
　　　　　　　http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
　　　　　　IMDb
　　　　　　allcinema ONLINE
　　　　　　Nostalgia.com
　　　　　　CinemaClock.com
　　　　　　公式サイト（英語版）
　　　　　　　http://www.legallyblonde2.com/
　　　　　　エッセイ：ボストンで暮らして
　　　　　　http://www.act21net.co.jp/atm/kazu01/p16.html
　　　　　　Distance between cities
　　　　　　http://usembassymalaysia.org.my/distance.html

いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年07月28日の時点で[ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE.

■映画『キューティ・ブロンド／ハッピーＭＡＸ』の更新記録
2003/07/28新規：ファイル作成
2004/12/25更新： ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/10/06更新： ◆追記

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幸田　幸
coda_sati@hotmail.com

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