ヴァンサン・カッセル | |
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ヴァンサン・カッセル@映画の森てんこ森 | |
ヴァンサン・カッセル | |
2004年12月25日土曜日 | |
素敵なクリスマス・プレゼントをパリからいただいた。 フランス人俳優ヴァンサン・カッセル Vincent Cassel のインタビュー記事だ。これを持っているのは日本ではきっと幸だけだ。...かな? メルシー・ボクー Merci beaucoup! 送り主は、フランスはパリ在住のYさん。私のエッセイ「シャイな幸の独り言」のページ「12/23 パリの映画事情」で紹介してある。 彼女は、私がヴァンサン・カッセルが好きだと覚えて下さっていて、パリ現地時間22日水曜日何とフランスの映画情報チャンネルで得た、「ヴァンサン・カッセルにインタビュー」番組を記事にして送って下さったのだ!!・・・感激だ! 以下に彼女のメール文を引用すると、 |
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■Yさんの「ヴァンサン・カッセルにインタビュー」番組視聴の記事 | |
パリ在住 Yさんより/パリ現地時間:2004年12月22日(水)夜9時過ぎ | |
スパイ・バウンド ポスターはhttp://www.mysan.de/ より引用させて頂きました。 |
・・・で、夕べ、さて、寝ようと思いながら、映画情報のチャンネルにしたら、”今日は、ヴァンサン・カッセルにインタビューしてみたんだ”という声が聞こえて来て、ほ〜、じゃ、見るか。 雑誌のインタビューじゃないから、尾ひれも、嘘もないだろう。 (※Yさんからの情報では、映画インフォのチャンネルは、ケーブルかサテライトで契約しなければ見られないチャンネルだそうだ。) 夕べみたカッセルは、無精髭に、クルクル巻き毛で、なかなかステキでした。とてもナーバスな話し方で、同い年くらいのインタビューアーのおっとりした態度とはいい対象でした。どちらも、隙を与えない会話が続きました。いま又新しい作品に取り組んでるそうです。大ざっぱにまとめてみると、 |
カッセル君の俳優感は: - ”僕は監督に仕える為にいるんだ。俳優って、監督がいるから存在するので、それが正しい順序だと思う。少なくとも、僕はそう思って仕事をしている。” - カソビッツとの出会いから、本格的に俳優としてスタートしたと言えるよ。同じ世代の監督達と仕事をしている、“怒りを持った俳優”なんだ。 - 映画人達の集まりに出かけて行って、ニコニコしながら握手したり、どうせ一緒に仕事をする事もないと解っている人達と、同じテーブルに座って話をするのは、ごめんだよ。 - 仕事が波に乗り出してから10年くらいだけど、出会いにも仕事にも恵まれているなあと思うよ。ダチ達の中には、仕事に恵まれないヤツや、名前が売れなくて、苦労してるヤツもいるから。 - 僕はミツバチみたいなとこがあるんだ。あっち行って、蜜飲んで、こっちいって、蜜飲んでってさ。 - 僕は、ガキと一緒。ジッとしているのは嫌い。 - 役との取っ組み方は、どちらかと言うと、その場その場で、本能的に演じる人間。 - (M・ベルーチがもっと、撮影前に稽古をしたい、と言った事に対し)撮影前の稽古ねえ。カメラの前に立たなきゃ解らない物を、稽古しても...” - (お父さんで俳優のJ・P・カッセルが、舞台に立つべきだと言った事に対して)僕は、映画の前に舞台に立ってるんだよ。7本程。だから、舞台がなんだか少しは知ってる。好きだよ。ただ、上がるから。(舞台でブルッちまうの?)そう、皆そうなんだけど。は、は。 - (今、幸せかと言う質問に対して)ああ、すごく...、ア、それどういう意味で言ったんだい?(仕事の事だよ)ウン、ここ暫くすごく幸せだね。 - (オーシャンズ12に出た事について)ちょうど、僕らのシュトルンフ(青い小人達が出て来る子供用マンガ)村の外に出てみたいと思っていた時だったんだよ。 - (フランス映画界はシュトルンフ村だって言うのかい?)そうだよ。映画界なんて狭いもんだって言うけど、ハリウッドに比べたら、小さくてのんびりしたもんさ。で、ハリウッドだって狭い世界だって言うだろ。 - (で、オーシャンズは?)言われている通りだった。 - (と言うと?)G・クルーニーはクールで、気が大きくて、いいヤツだって言われてるだろ。(で?)その通りなんだよ!彼は俳優としての立場も、政治的な立場もはっきりさせているだろ。ソダーバーグとつるんで作ったプロダクションにしても、はっきりポリシーを出してる。だから、いわゆるハリウッド界からは、一歩出るのに成功したって言えるんじゃないかな。一緒にやってる連中も同じさ。撮影中、カメラの横に、クルーニーがいてさ、その前で、B・ピッ トやM・デイモンが演じてるわけ。彼等は、(ハリウッド界の)外に出るのに成功してるよ。 - (プロダクションを作って、若手の援助をしてるって?)援助?!!!誰がそんな事いったんだ?(そう言われてるけど)援助なんて出来る柄かい!一緒 に仕事をする事にしただけじゃないか!才能がある連中に出会ったから、彼等のプロジェクトを実現させてみようと思ったのさ。援助じゃないよ。 - (デパルデューにインタビューしただろう)カナル+局の為にね。それで思ったんだけど、僕も同じような道を歩いてるんだって。振り返ってみると、僕の道程はデパルデューのそれと、似ているって、感激した。 ▲TOPへ |
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■Yさんの「ヴァンサン・カッセルにインタビュー」番組視聴の追加記事 | |
パリ在住 Yさんより/パリ現地時間:2004年12月24日 11:04:18 | |
一つ思い出しました。 ー (いつだったか、君は“ヌーベルバーグ”はフランス映画を痛めつけたって言ってただろ)ああ、ひどく痛めつけたよ。幸い、僕が俳優として始めた頃に、既 に監督としてやってた人達は、全員ヌーベルバーグを通った後だったんだ。だから、僕らの世代は、既に一度フィルターを通した形になる。僕は、ヌーベルバーグ以前の映画には、良いものが沢山あったと思っている。 <この辺で、いろんな監督の名前とかが出てたけれど、ボケてます。> ー ...それから、OZU。<この名前で蘇った> ー 彼の映画は、大切だよ。 カッセル君は、OZUと言った時に、手で作った大きめのフレームを、額のあたりに持って来ていました。これは、小津監督のカメラワークが、畳の高さに固定されていた所から来ているのを示したのだろうと、私は思いました。欧米(特にヨーロッパ)の映画人や映画通が見せる、小津安ニ郎監督に対する尊敬と賞賛は、驚く程高いです。黒沢監督はもちろん、溝口監督もよく名前が出てきますが、小津監督が一番尊敬度が高いと思われます。私などは、こちらに来てから小津監督の映画をちゃんと見直した人間の一人です。彼の映画は、あまりにも日本の空気と日常を撮っていたので、日本の中で、特に洋物だったら良いと思われていた時代に育った私などは、すぐ側にある大切な物を見逃していたのですね。 さて、台所に戻ります。 Joyeux Noël!! Y 以上。Yさんよりのメール、本人の許諾を得て原文のまま掲載。 ▲TOPへ |
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■ヴァンサン・カッセルのプロフィール | |
以下は幸の調査したヴァンサン・カッセルのプロフィールです。 ヴァンサン・カッセル Vincent Cassel ヴァンサン・カッセル Vincent Cassel は、魅力的な中産階級の男を演じてキャリアを積んだフランスの有名俳優ジャン=ピエール・カッセル Jean-Pierre Casselの息子として、 1966 年 11 月 23 日にパリのモンマルトルで生まれた。母はジャーナリストだ。ヴァンサン・カッセルの本名は ヴァンサン・クロション Vincent Crochon という。 身長 6 フィート 2 インチ(約1.88 m) )でフランス人としては背が高い。 |
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WireImage.com |
ヴァンサン・カッセルは、15歳の年に俳優になろうと決心したらしい。
17歳の時にサーカスとダンスの学校に籍をおいていたことがある。その頃は、概して演技を避けて数年間を過ごしたそうだ。それは俳優の父とジャーナリストの母がヴァンサンに映画ビジネスに入って欲しくなかったからだった。 しかし、ヴァンサン・カッセルはTVから俳優活動を始める。フィリップ・ド・ブロカ監督の 1991 年作品『 天国への鍵(原題)(1991) Les Cles du paradis /The Keys to Paradise 』で小さな役を得て、映画デビューし、結局は映画へ身を投じることになる。 『 ジェヴォーダンの獣 』の来日記者会見でヴァンサン自身が語っているように、サーカス学校で学んだことは演技にも活かされているそうだ。 |
ヴァンサン・カッセルは、その後マチュー・カソヴィッツ Mathieu
Kassovitz監督と知り合い、『 憎しみ (1995)
LA HAINE 』で一躍注目された。マチュー・カソヴィッツは、これまた私が大好きな俳優であり監督だ。『
アメリ (2001) AMELIE POULAIN / LE FABULEUX
DESTIN D'AMELIE POULAIN 』のニノ・カンカンプワ役で、私はハマッた!日本で俳優として名が出た。ランコム
LANCOME 化粧品のモデルとしても有名で、私は思わず化粧品を買ってしまったちゅーの。 ヴァンサン・カッセルは、このマチュー・カソヴィッツとコラボすることが多い。彼らの初めての共同作業は、「 Metisse 」( 1993 )というロマンティック・コメディ作品。カソヴィッツが 1995 年カンヌ国際映画祭の監督賞、 1996 年のセザール賞に輝いた『 憎しみ (1995) LA HAINE 』や、フランスでベストセラーとなった同名小説の映画化「クリムゾン・リバー」、そしてニコール・キッドマン主演の「バースデイ・ガール」( 2002 )ではお互い俳優として共演している。 ヴァンサン・カッセルは、彼の出演した映画の中で『 憎しみ (1995) LA HAINE 』と『 ブルーベリー (原題) (2004) BLUEBERRY 』が気に入っているのだそうだ。『 ブルーベリー (原題) 』はヴァンサン・カッセルの初のウエスタン。海外の気の早いメディアは、ラジー賞候補だと評して、おまけにラズベリー賞 Raspberry Award ならぬ‘ブルーベリー’賞 Blueberry Award だなんて洒落て茶化している口さがない連中もいる。でも、そういうのって案外理屈抜きで楽しめるのでは?その辺を解かっていて自分の好きな映画に挙げるとは流石フランス人俳優ってところかな。屈折しているヴァンサン・カッセルは、ホント彼の真骨頂? ヴァンサン・カッセルは、イタリアの宝石と言われる女優モニカ・ベルッチ Monica Bellucci と結婚している。二人の間に2004年9月12日にイタリアのローマで娘を授かった。名前はデーヴァ・カッセル Deva Casssel 。 ヴァンサン・カッセルは、1999年から妻であるモニカ・ベルッチ Monica Bellucci (『 マレーナ (2000) MALENA 』)と共演した『 ドーベルマン (1997) DOBERMANN 』で、彼の知名度が上がった。モニカ・ベルッチと共演の犯罪映画『 スパイ・バウンド (2004) AGENTS SECRETS (原題) / SECRET AGENTS / SPY BOUND 』(2005/1/29日本公開予定)も本国でも話題になった。 ヴァンサン・カッセルは、アメリカ映画のフランス語吹き替えでは、必ず ヒュー・グラント Hugh Grant(『 トゥー・ウィークス・ノーティス (2002) TWO WEEKS NOTICE 』)の声を担当している。ヴァンサン・カッセルは、声優としては『 アイス・エイジ (2002) ICE AGE 』のフランス語吹き替えでディエゴを、『 シュレック (2001) SHREK 』ではムッシュー・フッドを英語で演じている。 ヴァンサン・カッセルは、IMDbによると現時点(2004年12月25日)までに、TVドラマも含めて 40 本のクレジットがある。現在進行中の映画は『 デレイルド (原題) (2005) DERAILED 』。2006年には『 デス・インスティンクト (原題) (2006) THE DEATH INSTINCT 』が予定されている。『 オーシャンズ11 (2001) OCEAN'S ELEVEN 』の続編で話題になっている『 オーシャンズ12 (2004) OCEAN'S TWELVE 』でもハリウッドの有名俳優に負けじと頑張っている。※エッセイ「シャイな幸の独り言」(画面切替)の「2004年12/07 オーシャンズ12」も参照。 ヴァンサン・カッセルは、幸がカッコいいと思ったのは、何と言っても映画『 ジェヴォーダンの獣 (2001) LE PACTE DES LOUPS (原題) / BROTHERHOOD OF THE WOLF (英題) 』。目が離れていて変な顔なんだけど(ごめんなさい!)、彼の高くて刺さりそうなほどにとんがった鼻は印象的で一度見たら忘れられない。ヴァンサン・カッセルは所謂ハンサム俳優の範疇には入らないフランス人俳優だ。もちろん、主演の若手俳優サミュエル・ル・ビアンも私好みだったけど(日本語版オフィシャルサイトで彼のインタヴュー映像を見て、ウットリしたもんサ。へへ。) 幸の映画レヴューや解説でのヴァンサン・カッセルの出演作品は『 エリザベス (1998) ELIZABETH 』『 ジャンヌ・ダルク (1999) JOAN OF ARC / THE MESSENGER: THE STORY OF JOAN OF ARC 』『 クリムゾン・リバー (2000) THE CRIMSON RIVERS / LES RIVIERES POURPRES 』『 シュレック (2001) SHREK 』『 リード・マイ・リップス (2001) SUR MES LEVRES (原題) / READ MY LIPS (英題) 』『 スパイ・バウンド (2004) AGENTS SECRETS (原題) / SECRET AGENTS / SPY BOUND 』『 ブルーベリー (原題) (2004) BLUEBERRY 』『 オーシャンズ12 (2004) OCEAN'S TWELVE 』等があるが、ジャン=フランソワのような複雑なキャラクターを演じる彼はどれも素敵だった。幸は彼のいかにもフランス人訛りの英語とあの声とあの触ってみたくなるような鉤鼻(かぎばな)がとても気に入っている、ワタシ的には今ワクワクできる注目の俳優の一人である。 ▲TOPへ ヴァンサン・カッセルの主な映画を下にリストアップしておく。幸がレヴューしているヴァンサン・カッセルが出演した映画は、リンクしてあるので是非参考にして下さい。 『 オーシャンズ12 (2004) OCEAN'S TWELVE 』 『 スパイ・バウンド (2004) AGENTS SECRETS (原題) / SECRET AGENTS / SPY BOUND 』 『 ブルーベリー (原題) (2004) BLUEBERRY 』 『 バースデイ・ガール (2002) BIRTHDAY GIRL 』 『 アレックス (2002) IRREVERSIBLE 』 『 シュレック (2001) SHREK 』 『 ジェヴォーダンの獣 (2001) LE PACTE DES LOUPS (原題) / BROTHERHOOD OF THE WOLF (英題) 』 『 リード・マイ・リップス (2001) SUR MES LEVRES (原題) / READ MY LIPS (英題) 』 『 クリムゾン・リバー (2000) THE CRIMSON RIVERS / LES RIVIERES POURPRES 』 『 ジャンヌ・ダルク (1999) JOAN OF ARC / THE MESSENGER: THE STORY OF JOAN OF ARC 』 『 ゲストハウス狂騒曲 (1999) GUEST HOUSE PARADISO 』 『 エリザベス (1998) ELIZABETH 』 『 アンルーリー 復讐の街 (1998) MEDITERRANEES 』 『 ドーベルマン (1997) DOBERMANN 』 『 アパートメント (1996) L' APPARTEMENT 』 『 不倫の公式 (1995) ADULTERE 』 『 ジェファソン・イン・パリ/若き大統領の恋<未> (1994) JEFFERSON IN PARIS 』 『 チョコレート・スクランブル<未> (1992) HOT CHOCOLATE 』 ※エッセイ「シャイな幸の独り言」の「2003年 09/20 フランス人俳優3人」もお読みいただければ幸いです。 ▲TOPへ |
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以下はIMDbのヴァンサン・カッセルのデータです。(2004/12/25現在)
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参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com AlloCine : Cinema FilmUP http://www.filmup.com |
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Text by Sati |
coda21「映画の森てんこ森」幸田幸。 coda_sati@hotmail.com |
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