阿羅漢（あらはん）＠映画の森てんこ森

阿羅漢（あらはん）
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映画の森てんこ森■映画レヴュー
阿羅漢（あらはん）　(1986)
南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN
阿羅漢（あらはん）ポスターは、キングレコード発売のＤＶＤから引用しています。	【阿羅漢（あらはん） MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』の解説】　ジェット・リーの映画『阿羅漢（あらはん）　(1986) 南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』を紹介します。　映画『阿羅漢（あらはん）　(1986) 南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』は李連杰（リー・リンチェイ／ジェット・リー）若き 23 歳の作品。中国語の原題は「南北少林」だが邦題は「阿羅漢（あらはん）」。英題は Martial Arts of Shaolin と Nan Bei Shao Lin がある。ジェット・リーの「少林寺３部作」のうち、第２弾の「少林寺２」は内容が第１弾「少林寺」とかけ離れていたので、ひょっとして観客から忠告があって、第３弾はタイトルを完全に変えて「阿羅漢」にしたのかも？　「少林寺３部作（「少林寺」「少林寺２」「阿羅漢」）」は３作とも製作国は中国と香港の合作だが、「少林寺」と「少林寺２」は大陸出身の監督チャン・シン・イェン、一方この『阿羅漢（あらはん）』は香港の監督ラウ・カーリョン（劉家良）で、香港色の娯楽性が更に大きくなっている。それが違うだけで、ストーリーは「少林寺」とほぼ同様。ジェット・リーを含む主役４人も３作とも同じ。　ジェット・リーの『阿羅漢（あらはん）』は安心して楽しめる本格派功夫（カンフー）アクションだ。北少林寺の僧の智北と南少林寺の青燕と僧の智南が協力して親の敵を討つまでの話。これが『阿羅漢（あらはん）』の原題「南北少林」の由来だ。『阿羅漢（あらはん）』では、親に定められた幻の許婚（いいなずけ）同士が足首に結び付けた鈴でわかるという、ロマンチックな要素も同時に楽しめる。
■映画『阿羅漢（あらはん）　(1986) 南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー（あらすじとネタバレ）※ご注意：『阿羅漢（あらはん）　(1986) 南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ（画面の切り替え）
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
■ジェット・リーの『阿羅漢（あらはん）　(1986) 南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』のデータ　上映時間 98分　製作国中国／香港　公開情報東宝東和　初公開年月 1986/03 　ジャンルアクション
【『阿羅漢（あらはん）』のスタッフとキャスト】監督：リュー・チャーリァン　Liu Chia Liang 製作：アン・ツエカイ　　　　リュー・イェユエン脚本：ツ・ヤン・ピン撮影：チャオ・アンサン音楽：ジェームズ・ウォン[役者]　James Wong 　出演：李連杰　リー・リンチェイ Li Lian-Jie （ジェット・リー Jet Li ） as 智北　　　　胡堅強　フー・チェンチャン Hu Chien Chiang） as 智南　　　　黄秋燕　ホァン・チューイェンHuang Chiu Yen） as 青燕　　　　于海　ユエ・ハイ Yue Hai） as 師父　　　　于承恵　ユエ・チェンウェイ Yue Chen Wei） as 清朝の総督赫索
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ネタばれ御注意！　このレヴューは「テキストによる映画の再現」を目指して作文しています。よって、ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
■ジェット・リーの映画『阿羅漢（あらはん）』の「テキストによる映画の再現」レヴュー【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第01段落】　　時は清の代。清朝の世は乱れ、横暴な皇帝の支配は人々を苦しめていた。そんな時、悪徳な総督赫索（ホーソーと発音）は、皇帝の恩赦が出たにも拘わらずある男の処刑を早める。総督を演じているのは、「少林寺３部作」全出演の于承恵（ユエ・チェンウェイと発音）。その上、処刑をとがめた使者をも殺してしまう。その妻たちも殺されてしまったらしい。この両親を惨殺された智北（チミンと発音）は北少林寺に預けられ、今、青年になっている。智北を演じるのが若きリー・リンチェイ（ジェット・リー）だ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第02段落】　　ジェット・リーは『少林寺 (1982) THE SHAOLIN TEMPLE 』『少林寺２ (1983) SHAOLIN TEMPLE 2 』『阿羅漢（あらはん） (1986) MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』『ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ／烈火風雲　(1993) THE LAST HERO IN CHINA 』『マスター・オブ・リアル・カンフー／大地無限　(1993) 太極張三豊 (原題) / THE TAI-CHI MASTER (英題) 』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ＆アメリカ／天地風雲 (1997) ONCE UPON A TIME IN CHINA & AMERICA 』『リーサル・ウェポン４ (1998) LETHAL WEAPON 4 』『ロミオ・マスト・ダイ (2000) ROMEO MUST DIE 』『キス・オブ・ザ・ドラゴン (2001) KISS OF THE DRAGON 』『ザ・ワン　(2001) THE ONE 』『ＨＥＲＯ　(2002) HERO (英題) / 英雄 (原題) 』『ブラック・ダイヤモンド　(2003) CRADLE 2 THE GRAVE 』『ダニー・ザ・ドッグ　(2005) UNLEASHED / DANNY THE DOG 』『ＳＰＩＲＩＴ (2006) 霍元甲 (原題) / FEARLESS (英題) 』等を参照どうぞ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第03段落】　　舞台は北少林寺。ある晴れた日。境内で松の木の幹に紙を数重に巻いて、智北が両の拳を打ち続けている。拳法の修行に励んでいるのだ。打ちすぎて、紙は破れ、幹までパンチが至っている。血が滴る両こぶし。ここまで智北が訓練に明け暮れるわけがあった。両親を殺した総督の赫索をいつか見つけて敵討ちするためだった。幹を激しくゆすったので、上方の巣からヒナ鳥が落ちてくる。それを俊敏なジャンプで両手で受けとめる優しい智北。ここにエピソードがある。この幹を打つシーンを想定して、リンチェイ（ジェット・リー）は先に、寺か国の天然記念物の別の松を傷めてしまい、損害賠償を起こされたそうだ。効果的な撮影を目指して真剣に構えた結果なので、撮影隊が勿論代わりに支払ったという。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第04段落】　　ヒナ鳥を保護して、一緒にえさの芋虫を探しまわる修行僧たち。アッ、訓練の時間だ！少林寺の訓練場の庭で、掛け声をかけて棍の演舞を仲間たちが始めている。それに加わる智北。美しい棍の演舞。十数人いるが、全員、形が揃って、勢いよく棍を振りまわす。何と言うカッコよさ。乱闘シーンのアクションもいいが、個人的には、このような整然とした凛々しい拳法を見るのが好きだ。教える師匠は「少林寺」シリーズのご存知、于海（ユエ・ハイ）扮する師父（シーフーと発音）だ。于海は「少林寺３部作」に全出演している。ここで師父の着衣の袖についた芋虫に目が行く智北。しっかり集中せい！と厳しいが愛情のある目の師父。コメディタッチで話は進んでいく。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第05段落】　　このように武術を身につけ少林寺を守る僧が阿羅漢なのだ。調べてみると、阿羅漢とは「（仏）〔梵 arhat 応供（おうぐ）・殺賊（せつぞく）などと意訳〕悟りを得て人々の尊敬と供養を受ける資格を備えた人。小乗仏教では修行者の到達しうる最高の位とする。大乗では、小乗の修行者として否定的に用いる場合と、最高の修行者として肯定的に用いる場合がある。如来（によらい）の十号の一としても数える。羅漢。（大辞林国語辞典より）」なのだそうだ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第06段落】　　近々境内で、師匠の派別の対抗拳法試合がある。これに勝てば１週間の水汲み免除、負ければ１週間の水汲みの係、とかの賞罰がある。絶対自分の派は勝とう、と智北は近所の自分の「親衛隊」如き子供たちに蛇を差し入れてもらう。蛇の皮を剥く嬉しそうなリンチェイの顔。その肉を焼いて、切って饅頭の中に挟んで、食事のとき、自分の派のみんなにも食べさせる。こりゃいい、と于海さんの師父もニッコリ、仲間の阿羅漢たちは蛇入り饅頭にがつつく。でも、試合には負けてしまった。智北が芋虫に目がいって技に集中できなかったからだ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第07段落】　　そんな平和な少林寺の修行の毎日。智北は腰をかけて、時折、直足袋のような少林僧の履く靴の足首のところをほどく仕草をする。そしてチャリン、と足首に結び付けた小さな鈴を鳴らす。智北はニッコリ微笑む。可愛いリンチェイ（ジェット・リー）。これは仲間にも内緒。親の形見。この鈴と同じものを持っている女性が、亡き両親が決めてくれた許婚（いいなずけ）なのだ。そんなある日、親の敵の赫索総督の誕生日の大祝賀会がとり行われることを耳にする。眉毛をつり上げて怒った表情の智北。智北は奮起して、大祝賀会に獅子舞をして紛れ込んで仇を討とうと計画する。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第08段落】　　同じ頃。舞台は南少林寺。黄秋燕（ホァン・チューイェン）演じる青燕（スーマエンと発音）は、やはり両親を赫索総督に殺されており、いつの日か復讐を遂げることを生甲斐にしている拳法達者なお年頃の美人。彼女も赫索総督の誕生日祝いのことを聞きつけ、獅子舞をして忍びこんで暗殺しよう、と、智北と同じことを考えている。黄秋燕はリー・リンチェイ（ジェット・リー）より２歳年上のきりっとして、しかも綺麗な人。中国の女優さんって古典的で綺麗な人が随分多いです。黄秋燕もリンチェイ（ジェット・リー）と同様、武術を本当に身につけている人。リンチェイ（ジェット・リー）と彼女は「少林寺２」「阿羅漢」で共演し、即、結婚した。２女をもうけたが、後に離婚。黄さん、すみません、プライベートなことに突っ込んで…。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第09段落】　　そんな青燕を密かに恋い慕っている南少林寺の僧の智南（チョウイと発音）がいる。智南は胡堅強（フー・チェンチァン）が演じている。胡堅強も「少林寺」シリーズで顔なじみの若い拳士。彼は、劇中でも物凄い少林拳を披露していて、リンチェイ（ジェット・リー）と二人で戦う場面も引けを取らずに堂々たる武術でやり合っている。二人がハイッハイッ、って格闘するのはカッコいい。強そうだと思ったのも当然だった。彼は中国全国武術大会で1976年に総合優勝したのだ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第10段落】　　ここで登場人物の設定もわかった。北少林寺の智北と南少林寺の智南。ここで明らかになったように、この映画の原題「南北少林」は、このストーリー設定から由来している。では少林寺の北と南は何が違うの？調べると、「武術の特徴も北と南で大きく違い、北では比較的移動が大きく跳躍動作や足技が豊富で、それとは逆に南の武術である南拳は移動距離が少なく足を踏ん張った姿勢から短い拳を打ち出すことが特徴で『南拳北腿・なんけんほくたい』と言われています。（http://www.gaopu.com/KA/nanken.html#1飛虎の南拳案内 NANQUANより引用させてもらいました）」あぁそうなのか、と、ちょっとわかった私。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第11段落】　　ここで、再確認すると、リー・リンチェイ（ジェット・リー）は 11 歳の 1974 年に中国全国武術大会で少年組個人総合優勝を果たし、 1975 年からは同大会の成年組の方で個人総合優勝。以降、 1977 年・ 1978 年・ 1979 年と連続、中国全国武術大会の成年組個人総合優勝。計５回優勝だ。中国全土から集うツワモノぞろいの中で、まだ子供だったリンチェイ（ジェット・リー）は、凄いことをやり遂げたのだ。間の 1976 年、 13 歳の時、海外遠征をして、ホワイトハウスのニクソン米大統領の前で演舞を披露したことは有名だ。このためリンチェイ（ジェット・リー）は中国全国武術大会にその年だけ不参加。その時の優勝者が、この智南役の胡堅強。だからリンチェイ（ジェット・リー）の次に強いってことだ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第12段落】　　さて、復讐に燃える青燕の助っ人を智南は申し出て、二人は祝賀会場に向かう。そして、群集で賑わう祝賀会場を、青燕と智南の入った獅子は華麗に舞い、徐々に赫索総督の玉座に近づいていく。ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナのシリーズの黄飛鴻（ウォン・フェイフォン）は「獅王」と称される歴史的人物だが、その役でもリンチェイ（ジェット・リー）自身、体全身でダイナミックでテクニカルな獅子舞をしている。そのリンチェイ（ジェット・リー）の智北の獅子は、この映画でも素晴らしく舞い踊る。ところで、中国の獅子舞は「少林寺２」でも感動したが、功夫（カンフー）映画にはつきものだ。これも詳しく知りたくて調べた。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第13段落】　　「現在中国獅子舞は北方獅子舞と南方獅子舞の二つに大きく分けられる。北方獅子舞は揚子江以北の華北を中心に広まり、今では民間以外にも雑技（中国サーカス）の演目として有名である。金色の頭と長い毛を付けた着ぐるみをまとい、玉乗りをしながらシーソーを越え、アクロバティックな動きと可愛らしい踊りを披露している。この時獅子を演じる者は凶暴な野獣ではなく、人によくなれた親切で愛らしい生き物、年を取った温厚で賢い聖獣でなければならない。南方獅子は広東省を中心とした中国南部で盛んである。華僑の出身地はこの地方に多い所からチャイナタウンで見るのもこの南方獅子がほとんどだ。外見の特徴は大きな獅子頭、体は一枚の布で金、銀、赤、黒、ラメなど限りがない。（ http://www.aurora.dti.ne.jp/~ryusidan/index.html 中国獅子舞より引用させてもらいました）」長いまつ毛のかわいい獅子の顔つきといい、仕草といい、武芸と曲芸の両要素の混じった舞といい、私はこの獅子舞のシーンに魅せられました。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第14段落】　　暗殺なるか！青燕と智南の獅子は赫索総督に近づき、仇を討とうとするが、失敗。総督軍に追いかけられる。そこで智北はその二人の助っ人をして、一緒に逃避行をすることになる。青燕は男装しているので、智北は馬で逃げる際、男だと思って同乗させる。でも、身体が触れて、？？？。青燕を慕っている智南は、そんな智北にオカンムリ。智北と智南はここでエイ、ヤ！ではなかった、ハッハッとカンフーを見せてくれる。また、馬で疾走する姿はサマになっていて、これもカッコいい。これは武術学校で習ったのではなく、この撮影の為に短期間でマスターしたそうだ。武術で身を鍛えているので、落馬しても受身が上手に出来るので、上達が速かったそうだ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第15段落】　　川辺で休みをとっていると、青燕が女性の衣装に着替えて登場。何と美しい…。智北はうっとりする。その上、ショッキングな事実が。彼女の足元に結び付かれた、智北とペアの可憐な鈴。エーッ、この人が僕の許婚！智北は嬉しくて、でも叶わせていいのかわからぬ複雑な気持ちで、川の中に仰向けで寝て脚をバタバタさせる。そこに中国音楽のＢＧＭ。智北の甘く切ない気持ちが観る者に伝わってくる。ロマンチックな場面。智南にはその鈴を知られ、嫉妬されるが、青燕には黙っている。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第16段落】　　三人は南少林寺まで逃げたいが、総督軍はそれを阻止しようと、道路を閉鎖してしまった。関所を作って警戒している。さてと思案した智北は、羊飼いの娘に変装するのだ。「少林寺２」から女装で有名なリンチェイ（ジェット・リー）。ここでも愛嬌たっぷりに女装を演じている。三人は羊の群れを農家から買いとって、リンチェイ（ジェット・リー）は腰をふりふり、私の羊ちゃんが…とか言って、羊の群れを連れて関所を通る。青燕と智南は羊の頭のぬいぐるみを被って羊の群れの中に潜入。すごいドタバタだ。ここは無事に通れた。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第17段落】　　次の関所。可愛いネエちゃんだ、と総督軍の一人がリンチェイ（ジェット・リー）智北をかついでさらう。「助けてェー。」リンチェイ（ジェット・リー）の「羊飼い娘」は、着衣の胸元をはだけて男と丸わかり。戻ってきて、それから乱闘開始。万里の長城でカンフーを繰り広げる。万里の長城を観られてここでも感動。三人は協力して戦い、かろうじて逃げ延びたが、途中で青燕が捕まってしまった。青燕は赫索総督の元に監禁されてしまう。そして、赫索総督は智北と智南の二人をおびき寄せようと、部下たちと青燕を乗せて絢爛豪華な遊覧船で川を下る。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第18段落】　　道路は封鎖されているから南へどう進むか？ここで考え付いたのが川だった。そうして総督の船を見つける。青燕もそこに閉じ込められているのがわかる。船を徒歩で追いかけても不可能なので、いい案を浮かべる。船の進路をいかだでせき止めるのだ。いかだは何艘もあるから、それを先ず横に並べて進路妨害し、次にもっと多くのいかだを総督の船に向けて縦列に並べ、勢いあまった船はそこに衝突、船体は突き破られる。・・・ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。　ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! 【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第19段落】　　ここに智北と智南の二人は乗り移り、総督の軍勢と戦い、青燕を救助する。青燕も拳法を駆使して戦う。でも相手の軍勢は人数が多く苦戦していると、助っ人がさっそうと登場。川の片側からは北少林寺の僧たち、もう一方からは南少林寺の僧たち。彼らが同時に応援しに来てくれたのだ。流派は違うが、ここで両少林寺は協力して総督軍をやっつける。みんな武術の秀でた人たちが繰り広げる本物のカンフーなので、非常に気持ちがよい。第１弾の「少林寺」に出演した本物の武術家は無論のこと、「秘拳」という古武術を身につけた拳士たちもタイやインドから総動員されて映画を一層盛り立てているそうだ。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第20段落】　　この負け戦の船からただ一人かろうじて逃げる赫索総督。川辺の土手のブドウ園で総督の行く手を誰かが遮った。何と北少林寺の師父だ！寺の阿羅漢たちを引き連れて応援に来てくれて、更にこの悪徳総督に単身、戦いを挑んでいる。そして、両脚を広げ腰を低くして、手を鎌のようにくねくねさせ、手を独特の曲げ方にする構えだ。これを蟷螂拳というらしい。顔はタコのようだ。干海さんはこの蟷螂拳の達人らしく、「少林寺」でも、確かこの構えを見せていたと思う。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第21段落】　　そこにリンチェイ（ジェット・リー）の智北も参上。腰を低くし、手を変な曲げ方にして、師父と同じ蟷螂拳を使う。なかなか本格的でいい。親の敵を今、目の前に追い詰めている。もがき暴れる悪徳総督に、船の騒ぎから駆けつけた智南が、ブドウのつたの生い茂る四隅の支え棒をドサッと切り倒す。つたと葉の絡まる中に埋もれる総督。頭だけ出す。そこに現れる青燕。長い刀で、サッ。ほんの一斬りで、総督の頭をはねた！飛び散る血をぬぐう四人。…ちょっと残酷…。【ジェット・リーの阿羅漢（あらはん）　第22段落】　　晴れて親の復讐を遂げた二人、智北と青燕。ペアの鈴が「許婚」同士だと認めている。晴天の下、北少林寺へ戻り始める阿羅漢の一行。智北は、もったいないと思いつつ、思いきって鈴を智南に手渡した。智南が青燕を恋い慕っているのを知っている智北は、敢えてその方法を選んだのだ。鈴を握り締める智南を見て、青燕は「え、あなただったの？」と言い、テレ笑いする智南。智南と智北は目を合わせて、男同士の潔い友情でお互いを思いやる。微笑んで、くるっと後ろ向きになり、阿羅漢の一行に加わる智北。颯爽と北少林寺へと歩みを進めて行くのであった…。以上。＜もっと詳しく＞からスペースを含まず6656字／文責：幸田幸参考資料：IMDb 　　　　　　allcinema ONLINE 　　　　　　Nostalgia.com 　　　　　　CinemaClock.com
■ファイル作成（解説とネタばれ）2002/04/28 ◆映画や俳優についてリンク更新：2003/04/04 ■テキスト一部とリンクおよびファイル書式更新：2004/07/13 ■リンク一部更新：2004/11/30 2005/03/31更新： ◆データ追加 2006/03/15更新： ◆データ追加

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