ロング・エンゲージメント
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ロング・エンゲージメント (2004)
UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES (原題)
A VERY LONG ENGAGEMENT (英題)
 映画『 ロング・エンゲージメント (2004) UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES / A VERY LONG ENGAGEMENT 』を紹介します。『 ロング・エンゲージメント 』は 2004/06/25 の時点では邦題が分からなかったので「ベリー・ロング・エンゲージメント」としておいたら『 ロング・エンゲージメント 』と決定。

 映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の主なスタッフ
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の主なキャスト
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』のあらすじ
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の小説より
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』のスタッフとキャスト
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ロング・エンゲージメント 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の更新記録

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幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 ロング・エンゲージメント (2004) A VERY LONG ENGAGEMENT 』のポスター、予告編および映画データ
ロング・エンゲージメント
ロング・エンゲージメント
Links:  Official Web Site
Trailers:

公式サイトで観られます。

上映時間 Runtime: 2:14
製作国 Country: フランス
France
製作会社
Production Company:
2003 Productions [fr]
Tapioca Production [fr]
Warner Bros. [us]
全米配給会社 Distributer: Warner Independent Pictures [us]
仏米初公開 Release Date: 2004/10/27 (France)
2004/11/26 (USA)
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/正月第2弾 予定
日本公開情報 : ワーナー
ジャンル Genre: ドラマ Drama
MPAA Rating 指定: Rated R for violence and sexuality.
日本語公式サイト
http://long-eng.warnerbros.jp/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の解説

 『 ロング・エンゲージメント 』の英語題は直訳「非常に長い婚約」で、ヒロインは『 アメリ (2001) 』のオドレイ・トトゥだからロマコメかと思うと、全然異なったタイプのラブストーリーを軸にしたドラマだ。『 ロング・エンゲージメント 』のフランス語の原題「 Un Long Dimanche de Fiancailles 」は「長い婚約の日曜日/婚約式の長い日曜日」という意味。

 『 ロング・エンゲージメント 』は制作費 $50,000,000 ($1=¥ 110 換算で 55 億円)と、フランス映画にしてはお金をかけているのはワーナーがバックアップしているからだろう。戦争が背景にある映画だからセットに費用がかかるだろうし、出演者も豪華だ。

 『 ロング・エンゲージメント 』は、セバスチャン・ジャプリゾのフランス語同題の小説「 Un Long Dimanche de Fiancailles 」を基に製作された。日本では「長い日曜日」(東京創元社刊/[訳]田部武光])という題で出版されている。映画『 ロング・エンゲージメント 』にはワーナーがついているけれど、映画は英語でなくて、原作と同じフランス語の作品である。

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■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の主なスタッフ

○『 ロング・エンゲージメント 』のスタッフも出演者も、監督・脚本ジャン=ピエール・ジュネや主役オドレイ・トトゥを始め、大半が
アメリ (2001) AMELIE POULAIN / LE FABULEUX DESTIN D'AMELIE POULAIN 』に関わっている。

○『 ロング・エンゲージメント 』の脚本: ギョーム・ローラン
ピエロの赤い鼻 (2003) EFFROYABLES JARDINS (原題) / STRANGE GARDENS (英題)

○『 ロング・エンゲージメント 』の音楽: アンジェロ・バダラメンティ
デュラス 愛の最終章 (2001) CET AMOUR-LA
ボブ・クレイン 快楽を知ったTVスター (2002) AUTO FOCUS
キャビン・フィーバー (原題) (2002) CABIN FEVER
バレエ・カンパニー (2003) THE COMPANY

○『 ロング・エンゲージメント 』の配役: マリー=シルヴィ・ケリエレ
RONIN (1998) RONIN
ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE

○『 ロング・エンゲージメント 』の配役: ヴァルリ・エスパーニュ
ぼくセザール10歳半1m39cm (2003) MOI CESAR, 10 ANS 1/2, 1M39 (原題) / I, CESAR (英題)

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■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の主なキャスト

●オドレイ・トトゥ as マチルド・ドネイ
アメリ (2001) AMELIE POULAIN / LE FABULEUX DESTIN D'AMELIE POULAIN
スパニッシュ・アパートメント (2002) L'AUBERGE ESPAGNOLE (原題) / SPANISH APARTMENT (英題)
堕天使のパスポート (2002) DIRTY PRETTY THINGS

●ガスパール・ウリエル as マチルドの婚約者マネック
ジェヴォーダンの獣 (2001) LE PACTE DES LOUPS (原題) / BROTHERHOOD OF THE WOLF (英題)
かげろう (2003) LES EGARES (原題) / STRAYED (英題)

●ジョディ・フォスター as エロディ
タクシードライバー (1976) TAXI DRIVER
アンナと王様 (1999) ANNA AND THE KING
ジョディ・フォスターはノークレジットらしいが、フランス語を喋って出演しているのも楽しみ。

●アンドレ・デュソリエ
ヴィドック (2001) VIDOCQ
ルビー&カンタン (2003) TAIS-TOI! (原題) / RUBY & QUENTIN (英題)

●ジャン=ピエール・ベッケル
犯罪の風景 (2000) SCENE DE CRIMES (原題) / CRIME SCENES (英題)
青い夢の女 (2000) MORTEL TRANSFERT (原題) / MORTAL TRANSFER (英題)

●ジャン・クロード・ドレフュス
トゥー・ブラザーズ (2004) TWO BROTHERS

●マリオン・コティヤール
TAXi (1997) TAXI
TAXi 2 (2000) TAXI 2
TAXi 3 (2003) TAXI 3
世界でいちばん不運で幸せな私 (2003) JEUX D'ENFANTS (原題) / LOVE ME IF YOU DARE (英題)
ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH

●ミシェル・ヴュイエルモーズ
天使の肌 (2002) PEAU D'ANGE (原題) / ONCE UPON AN ANGEL (米題)
ボン・ヴォヤージュ (2003) BON VOYAGE

●チェッキー・カリョ
1492・コロンブス (1992) 1492 CONQUEST OF PARADISE
ジャンヌ・ダルク (1999) JOAN OF ARC / THE MESSENGER: THE STORY OF JOAN OF ARC
パトリオット (2000) THE PATRIOT
キス・オブ・ザ・ドラゴン (2001) KISS OF THE DRAGON
『 ギャンブル・プレイ (2002) THE GOOD THIEF
ザ・コア (2003) THE CORE
ブルーベリー (原題) (2004) BLUEBERRY
テイキング・ライブス (2004) TAKING LIVES

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■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』のあらすじ
※本作『 ロング・エンゲージメント 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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 映画『 ロング・エンゲージメント 』のヒロインは、三歳の時から車椅子に乗っている若い女性マチルド・ドネイ(オドレイ・トトゥ)。彼女の婚約者マネック(ガスパール・ウリエル)は戦場に行っている。舞台は第1次世界大戦 World War I の末期だ。

 『 ロング・エンゲージメント 』では、その頃、フランス軍の兵士たちはソンムの戦い Battles of the Somme で壮絶な戦いをしていた。ソンムの戦いとは、第1次世界大戦中、1916 年、英・仏軍とドイツ軍がフランスのソンム川流域で行った戦いのこと。フランスは 40 個師団、イギリスは 20 個師団で攻撃した。その会戦は凄まじく、英・仏軍の戦死者は 63 万人にも上った。このソンムの戦いは強固な塹壕(ざんごう)を掘って戦ったのでも有名らしい。この時、前線に従軍していたフランス兵五人は、あまりの恐怖から、戦線から逃れたくて、各自、自分の手を拳銃で撃って前線離脱を図った。

 その五人とは、売春婦のひも、機械工、農夫、大工、それに漁師。戦争で銃撃戦なんかしたくもないし怖くてたまらない、元一般市民だった兵士たちである。この中の漁師が、マチルドのフィアンセのマネックである。この五人は脱走を図ったかどで軍法会議にかけられた。処罰の方法は、その場で死刑というのではなく、後ろ手で縛られ、無人地帯の神に見放された塹壕、通称ビンゴ・クレピュスキュル Bingo Crepuscule (直訳:たそがれのビンゴ)に放り込まれるのだ。こうすれば自ずからドイツ兵に射殺されることを意味する。 1917 年 1 月のことであった。後日、各遺族には、五人は単に戦死したのだと軍は公告した。

 それから二年半が経過し、 1919 年 8 月になった。マチルドは死期の近いある男性から手紙を受け取る。それには、マチルドの婚約者を見かけたと記してあった。そこで、彼女はダニエル・エスペランサ軍曹という男性に会いに入院先の病院を訪れた。彼はマチルドに、五人が処刑された方法を語り、更に、五人の写真と最後の手紙を入れた包みまで渡してくれた。マチルドは手紙を何度も読み返していくうちに、何だか処刑の事実で辻褄が合わない点を見出し、ひょっとして少なくとも五人のうち一人でも生存しているのではないかと推測するようになる。

 ここからマチルドの長い、死物狂いの、不屈の努力の日々が始まるのだ。フィアンセは生きている…。確固たる愛情と信念を抱いて、マチルドは消えた婚約者を探そうと必死の長い道のりを進むことになる。だから、タイトルが『 ロング・エンゲージメント (2004) UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES / A VERY LONG ENGAGEMENT 』というのだろう。その過程で、援助も妨害も、真実も嘘にも遭遇する。

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■映画『 ロング・エンゲージメント A VERY LONG ENGAGEMENT 』の小説より

 この映画『 ロング・エンゲージメント 』は本国フランスでもアメリカでも 2004/06/25 の時点でまだ公開されていないので、分かった情報はこれくらいだ。でも、ネットで原作のセバスチャン・ジャプリゾの同題の小説「 Un Long Dimanche de Fiancailles 」の一節を紹介してあり、リンダ・カバデイル Linda Coverdale 女史の英語訳から掴んだストーリーをちょっと加えてみよう。マチルドとマネックの幼い時の出会いである。(日本語訳は幸によります)・・・
(英文引用 http://www.davidswanson.org/bookreviews/engagement.html より)

"Mathilde is ten and a half years old. As for Manech, he has just turned thirteen on June 4. He's on his way home from school, wearing short pants and a jersey, with his book bag slung over his shoulder. He stops in front of the iron fence surrounding the Villa Poema. He sees Mathilde for the first time, sitting in her wheelchair across the garden.
 マチルドは十歳半。マネックはと言うと、 6 月 4 日で 13 歳になったところだ。マネックは学校から帰宅途中で、ショートパンツにジャージー姿で、肩に教科書を入れた鞄を提げている。マネックはポエマ荘を囲む鉄のフェンスの前で立ち止まる。これはマチルドとの初対面だ。マチルドは庭の向こうで車椅子に座っている。

"Why he decided to pass by the villa on that particular afternoon, well, that's a mystery. He lives beyond Lake Hossegor, he has no reason to go home this way. In any case, he's there, he watches Mathilde through the bars, and then he says, 'You can't walk?'
 この日の午後に限って何故その館のそばを通ろうとマネックが決めたのかは不可解だ。マネックはオスゴール湖の向こうに住んでいるから、こっちを通って帰る訳はないのだが。まっ、兎に角、今日はここを通って、フェンスの鉄の棒を通してマチルドを見ているのだ。そして出し抜けに、「歩けないの?」

"Mathilde shakes her head. Unable to think of anything to say, Manech goes away. A minute later, he comes back. Something seems to be bothering him. 'Have you got any friends?' he asks. Mathilde shakes her head. He says, without looking at her, clearly ill at ease, 'If it's all right with you, I'll be your friend.' Mathilde shakes her head. He throws a hand up in the air, shouting 'Fine, shit!' And off he goes once more.
 マチルドはうなずく。(注:否定疑問だから「歩けない」という答えは「 No. 」なので「首を横に振る」と書いてある。) マネックは他に言うことが頭に浮かばないので立ち去る。でも一分後、戻ってきた。何かすっきりしない様子である。「友達はいるの?」と訊くと、マチルドは首を振った。マネックはひどく落ち着かないで、マチルドに目を向けずにこう言った。「よければ僕が友達になるよ。」 マチルドは首を振る。マネックは手を振り上げて「チクショー!」と叫び、もう一度立ち去った。

"This time, she doesn't see him again for a least three minutes. When he reappears on the other side of the bars, God knows what he has done with his book bag, he's got his hands in his pockets, and he's putting on a relaxed, superior air.
 今度はマチルドの方が三分間はその男の子を再び見ようとはしない。マネックが鉄柵の反対側からまた現れると、何としたことか、マネックは鞄をどこかにやったらしく、両手をポケットに突っ込んで、くつろいで優越感を抱いた雰囲気になっている。

"'I'm pretty strong,' he says. 'I could cart you around on my back all day long. Hey, I could even teach you to swim.'
 「僕はかなり強いんだ。一日中でも君をおんぶしていけるよ。泳ぎだって教えられるよ。」

"'Tisn't true,' she replies haughtily. 'How could you do that?'
 「そんなこと嘘でしょ。どうやってそんなことできるのよ。」とマチルドは威張って返事する。

"'I know how - with floats to keep your feet up.'
 「浮き袋を使って君の脚を浮かせるんだ。」

"She shakes her head. He puffs out his cheeks and whistles soundlessly. 'I go fishing with my father on Sundays. I can bring you back a hake big as this!' He spreads his arms to show a fish about the size of a whale. 'You like hake?'
 マチルドは首を横に振る。マネックは頬をプッと膨らませて、音もなく口笛を吹いて、「僕は毎日曜日に父さんと魚つりに行くんだ。こんな大きなメルルーサを釣ってきてあげるよ。」と言って、両腕を広げてクジラほどの大きさの魚の形を見せる。「メルルーサは好き?」

"She shakes her head.
 マチルドは首を横に振る。

"'Bass?'
 「スズキは?」

"Same response.
 返事は同じ。

"'Crab claws? We get a lot of them, in the nets.'
 「カニのはさみは? 網にたくさん捕れるよ。」

"She turns her chair around and pushes the wheels along - now she's the one who goes away.
 マチルドは車椅子の向きを変えて、手で押している。今度はマチルドの方が立ち去る番だ。

"'Snobby Parisienne!' he yells after her. 'And to think I almost fell for you! I smell too fishy, is that it?'
 「似非パリ娘が!」とマネックは叫ぶ。「僕が君を好きになるところだったなんて思うとは。僕は魚臭すぎるよな。」

"She shrugs, ignoring him, heading for the house as fast as she can go. She hears Sylvain, off somewhere in the garden, shouting. 'Hey, kid, you looking for a kick in the pants or something?'
 女の子は肩をすくめ、男の子を無視して、できるだけ速く家の方に向かっている。シルヴァン(注:映画では配役ドミニク・ピノン)がこう怒鳴っているのが庭のどこからか聞こえる、。「おい、坊主、ズボンかどこか蹴ってほしいか。」

"That night, in bed, Mathilde dreams that her little fisherman walks her along the road by the lake, through the forest and the streets of Capbreton, and the ladies in their doorways say, 'Don't they make a charming couple, the two of them, just look at that infectiose friendship!'
 その夜マチルドがベッドの中で夢を見ているのはこんな夢。小さな漁師さんが湖のそばの道路を一緒に歩いてくれている。森の中も、キャップブルトンの通りでも一緒。戸口に立った女の人達はみんなこう言うの。「あの二人は可愛いカップルね、infectiose (注:これは造語)な友情をご覧になって。」

"When she learns that 'infectiose' is not a real word, she'll imagine the ladies saying, 'Just look at that infectible friendship,' and, later on, 'that infected love.'
 マチルドは 'infectiose' というのは現実の言葉でないと気付くと、今度は女の人達がこう言うのを想像する。「あの infectible (注:これも造語)な友情をご覧になって。」 そして果ては「感染した恋を」。

"He returns the following afternoon, at the same time. She's waiting for him. This time he sits on top of the low wall outside the fence. He doesn't look at her right away.
 男の子は翌日の午後、同じ時刻に戻ってきた。女の子はそれを待っている。今回は、マネックはフェンスの外の低い塀のてっぺんに腰掛けて、すぐにはマチルドを見ようとはしない。

"'I've got loads of friends in Soorts,' he announces. 'I don't know why I bother with you.'
 「 Soorts (注:発音不明)には大勢友達がいるんだぜ。」とマネックは胸を張って言って、「僕が何故君のことでくよくよするのか分からないよ。」

"'Could you really teach me to swim?' she asks."
 「本当に泳げるようにしてくれるの?」とマチルドは訊くのであった・・・。

 これは原作の小説の一節で、戦争が始まる前のマチルドの幸せな日々を描いている。オドレイ・トトゥとガスパール・ウリエルという大人が扮している男女二人も、出会いはこんなリトル・ロマンスだったなんて、愛しい。映画『 ロング・エンゲージメント 』ではこの小説のように幼いシーンは映るかどうかは不明だけど、こういう出会いで子供の頃からホントに好き同士だったという状況が把握できてよかった。生きていると信じて愛しい人を真剣に探すマチルドが、幸福を取り戻せることを祈らずにはいられない。『 ロング・エンゲージメント 』はフランス映画だからどんなエンディングになるか怖い気もするけど。
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【『 ロング・エンゲージメント 』のスタッフとキャスト】
監督: ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet (Directed by)
製作: フランシス・ボーフラッグ Francis Boespflug (associate producer)
製作総指揮: アンガス・フィネー Angus Finney (executive producer)
    ジャン=ルイ・モンシュ Jean-Louis Monthieux (executive producer)
原作: セバスチャン・ジャプリゾ Sebastien Japrisot (novel 「長い日曜日」(東京創元社刊/[訳]田部武光]))
脚本: ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet (Writing credits)
    ギョーム・ローラン Guillaume Laurant (Writing credits)
撮影: ブリュノ・デルボネル Bruno Delbonnel (Cinematography by)
編集: エルヴェ・シュネイ Herve Schneid (Film Editing by)
配役: ピエール=ジャック・ベニシュ Pierre-Jacques Benichou (Casting by)
    マリー=シルヴィ・ケリエレ Marie-Sylvie Caillierez (Casting by)
    ヴァルリ・エスパーニュ Valerie Espagne (Casting by)
音楽: アンジェロ・バダラメンティ Angelo Badalamenti (Original Music by)

出演: オドレイ・トトゥ Audrey Tautou as Mathilde
    ガスパール・ウリエル Gaspard Ulliel as Manech
    ドミニク・ピノン Dominique Pinon as Sylvain
    ジョディ・フォスター Jodie Foster as Elodie Gordes (uncredited)
    シャンタル・ヌーヴィル Chantal Neuwirth as Benedicte
    ティッキー・オルガド Ticky Holgado as Germain Pire
    アンドレ・デュソリエ Andre Dussollier
    アルベール・デュポンテル Albert Dupontel as Celestin Poux
    ジャン=ピエール・ベッケル Jean-Pierre Becker
    チェッキー・カリョ Tcheky Karyo
    ジャン・クロード・ドレフュス Jean-Claude Dreyfus
    マリオン・コティヤール Marion Cotillard as Tina Lombardi
    ミシェル・ヴュイエルモーズ Michel Vuillermoz

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ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 ロング・エンゲージメント (2004) UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES / A VERY LONG ENGAGEMENT 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://wip.warnerbros.com/avle/
      小説「 Un Long Dimanche de Fiancailles 」の英語訳 by Linda Coverdale
       http://www.davidswanson.org/bookreviews/engagement.html
■映画『 ロング・エンゲージメント 』の更新記録
2004/06/25新規: ファイル作成
2004/12/02更新: ◆タイトル変更
2004/12/10更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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